🗾 地名由来辞典

大仙市 ( だいせんし )

秋田県 / 大仙市 平成時代由来

AI生成・人間確認済み

大曲市と仙北郡の頭文字「大」「仙」を採った合成地名。2003年の新市名称公募で最多の143件を集め、「新大曲市」との議論を経て臨時協議会で全会一致で決定した。

語源

「大仙(だいせん)」は、平成の合併に際して作られた合成地名である。市名の由来は、大曲市と仙北郡それぞれの頭文字である「大」と「仙」を採ったものである。

名称は公募で集められた。大曲仙北合併協議会が2003年(平成15年)7月1日から8月31日まで募集したところ、応募総数は2,755件(合併市町村外15件・住所不明18件を除いた有効応募は2,722件)、名称の種類にして1,487にのぼった。そのなかで「大仙市」は143件と最も多くの応募を集めた。

協議会の市町村長会議が示した選定理由は次のとおりである。

つまり「大仙」は、元の地名から切り出した二字を組み合わせたうえで、それぞれの字が持つ意味にも新市への願いを重ねた名である。

「新大曲市」との議論

名称は、2003年10月10日に西仙北町のぬく森温泉「ユメリア」で開かれた第1回臨時協議会で決まった。すんなり決まったわけではない。

協議の冒頭で報告された各市町村議会の意見は割れていた。「大仙市」を推したのは神岡町・西仙北町・中仙町・仙北町の4町、「新大曲市」は大曲市・南外村、「出羽市」は協和町で、太田町は「大仙市」と「新大曲市」とで意見が割れていた。大曲市の委員からは、全国的に「花火」で知られる「大曲」の名を使ったほうがメリットがあるのではないか、という意見が出た。

これに対し、ほかの委員からは次のような意見が出た。

「大仙市」を推す意見が大勢を占め、別室で協議した首長たちも「大仙市」でまとまったと報告した。これに対し大曲市の委員は、市議会の全員協議会で全会一致で「新大曲市」と決めているとして、もう少し協議してほしいと要望した。ほかの委員からは、合併の議決を得るためにも議会への配慮は必要で、いったん持ち帰って次回まで調整するのも一つの手ではないかという意見も出たが、大多数の委員は本日の協議会で決定すべき、それも投票ではなく全会一致で決定すべきとの意見であった。再度の中断で首長たちと大曲市の委員が調整を図り、大曲市の委員も協議会の大勢を了承して、全会一致で「大仙市」に決定した。

市町村長会議の選定理由が伝統・一体性・字義・音調・応募数を挙げていたのに対し、臨時協議会の議論では、「対等合併」であるので新市名に「大曲」がつくのはどうかという意見や、「大」と「仙」をとった「大仙市」が平等でよいという意見が出されていた。

なお、一字を借りた「仙北」のほうは古い広域地名である。『日本歴史地名大系』によれば、雄勝・平鹿・山本の三郡は「山北(せんぼく)(仙北)三郡」と総称され、寛文4年(1664)に幕府の命による郡の整理で山本郡が仙北郡と改められた。

歴史的変遷

時代呼称備考
江戸(寛文4年・1664)仙北郡幕府の命による郡の整理で、山本郡を仙北郡と改めた
合併前大曲市/神岡町・西仙北町・中仙町・協和町・南外村・仙北町・太田町合併前の自治体(町村はいずれも仙北郡)
平成17年(2005)大仙市3月22日、大曲市と仙北郡6町1村(神岡町・西仙北町・中仙町・協和町・南外村・仙北町・太田町)が合併して成立

地名の特徴

大仙市の名は、特定の山や川、集落を指す語ではない。「大」も「仙」も元の地名から切り出された一字であり、平成の合併期に多く見られる合成地名の一つである。一方で選定理由は、切り出した字そのものにも「雄大」「理想郷」といった意味を読み込んでおり、成り立ちは合成、込められた意味は字義という二重の構えになっている。

最終候補の5作品には、旧国名に拠る「出羽市」、陸奥・出羽の総称に拠る「奥羽市」、知名度の高い大曲の名を残す「新大曲市」、雄物川・玉川・丸子川が麓で合流する山塊(通称西山)の主峰、姫神山に拠る「姫神市」が並んでいた。広域名・既存の市名・山の名と、拠り所の異なる案のなかから、合併する市と郡の双方から一字ずつを採った「大仙市」が選ばれたことになる。

同じ「仙北」の名は、仙北市の市名にも用いられている。「仙」の一字を借りた大仙市と、「仙北」の二字をそのまま市名とする仙北市が並ぶ形である。なお仙北郡そのものも、美郷町が属する郡として現在も存続している。

特産・名物

参考資料・出典

最終更新: 2026-09-27