🗾 地名由来辞典

宇佐市 ( うさし )

大分県 / 宇佐市 不明時代由来

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宇佐は古く「菟狭」「宇沙」と記された古代からの地名ですが、「うさ」という語が何を意味したかについては定説がありません。宇佐神宮は地名を冠した社名です。

語源

宇佐市の「宇佐」は、古代の文献にさかのぼる地名です。『古事記』では宇沙(うさ)、『日本書紀』では菟狭(うさ)と記され、神武天皇の東征の際に菟狭津彦(うさつひこ)が一行を歓待した場所として語られます。また『日本書紀』には、天孫降臨に先立って比売大神が天降った「宇佐島」を当地とする記述もあります。

ただし、これらはいずれも**「うさ」という音がいつから記録に現れるか**を示すものであって、その語が何を意味したかを説明するものではありません。語義については広く定着した説が確認できず、本記事では由来未詳の地名として扱います。

注意すべきは、宇佐神宮との前後関係です。全国八幡宮の総本社である宇佐神宮の社名は、この地名を冠したもので、明治6年(1873年)に定められました。地名が神社から生まれたのではなく、地名が先にあって社名がそれを採った関係にあたります。

なお、ローマ字表記が「USA」と一致することから生まれた都市伝説がしばしば話題になりますが、これは近現代の偶然の一致であり、地名の由来とは関係がありません。

歴史的変遷

時代呼称備考
飛鳥宇沙・菟狭『古事記』『日本書紀』に見える表記
奈良豊前国宇佐郡律令制下の郡名として定着
明治宇佐神宮明治6年(1873年)、地名を冠した社名が定められる
昭和宇佐市宇佐町・駅川町などの合併により市制施行

地名の特徴

宇佐は、古代の記録に早くから現れながら語義が解けていない地名の一つです。全国八幡宮の総本社を擁するため神社の名で知られていますが、地名と社名の前後関係は逆で、地名のほうが古層にあります。

大分県北部の海・平野・山がそろう地形の中で、古代以来の信仰と地域の暮らしが重なってきた点も、この地名をめぐる関心を集めてきた理由です。

地名の変遷

  1. 飛鳥 菟狭・宇沙 — 『日本書紀』は「菟狭」、『古事記』は「宇沙」と記す

参考資料・出典

最終更新: 2026-09-01