語源
千歳市の地名は、もともとアイヌ語の「シコツ(si-kot)」に由来する。 「シ」は「大きい」、「コツ(kot)」は「窪地・くぼんだ場所」を意味し、「大きなくぼ地」あるいは「大きな谷」を表す地名だったとされる。これは現在の支笏湖周辺の地形に由来すると考えられている。 江戸時代後期の文化2年(1805年)、箱館奉行の羽太正養によって「シコツ」が「死骨」を連想させ縁起が悪いとして改称され、「鶴は千年、亀は万年」の故事にちなみ「千歳」と名付けられた。当時、この地域には多くの鶴が生息していたという。
歴史的変遷
| 時代 | 呼称 | 備考 |
|---|---|---|
| 江戸時代 | シコツ | アイヌ語由来の地名 |
| 江戸時代(1805年) | 千歳 | 箱館奉行により改称 |
| 明治 | 千歳村 | 開拓の進展に伴い村制成立 |
| 昭和 | 千歳市 | 1958年に市制施行 |
地名の特徴
千歳市は北海道の空の玄関口である新千歳空港を擁する都市として知られるが、地名そのものには支笏湖や千歳川周辺の自然地形と、アイヌ文化の影響が色濃く残っている。 現在でも「支笏湖」の名称には旧地名「シコツ」が残されており、千歳市周辺におけるアイヌ語地名の歴史を今に伝えている。
特産・名物
千歳市は新千歳空港を抱える北海道の玄関口であると同時に、豊かな自然を活かした水産資源でも知られる。千歳川はサクラマスやシロザケが遡上する清流として有名で、市内の千歳水族館では水中観察窓から天然の魚が泳ぐ姿を観察できる。千歳川源流に湧き出る豊富な湧水を利用した鮭・マスの養殖・孵化事業は明治時代から続く伝統があり、サーモンを使った「鮭ルイベ漬」は千歳・石狩地域を代表する加工品として広く親しまれている。また、支笏湖に生息する「チップ(ヒメマス)」は幻の魚として知られ、地元の漁協で水揚げされた塩焼きや刺身が観光客に人気だ。ふるさと納税の返礼品では鮭ルイベ漬やいくら醤油漬けなどの水産加工品が上位を占めており、千歳の豊かな水環境が生み出す味覚を全国へ届けている。