語源
「京都(きょうと)」は「首都・みやこ」を意味する漢語に由来する。「京(きょう)」は中国語で王の居所・首都を意味する字であり、「都(と)」も同じく首都・みやこを指す。「京都」は二字ともに首都を意味する同義反復的な地名で、中国語では一般名詞として「みやこ・首都」を指す表現だった。
794年(延暦13年)、桓武天皇が現在の京都市に「平安京(へいあんきょう)」を造営して遷都したことが、この地を「京(みやこ)」と呼ぶ決定的な契機となった。当初は「山城国の都」「京(みやこ)」などと称されていたが、院政期(11〜12世紀)ごろから固有名詞として「京都」と呼ばれるようになったとされる。
府名確定の経緯
明治維新後の1868年(明治元年)、新政府は旧幕府の支配地を接収する際に「府」と「県」を使い分けた。当初は全国に複数の「府」が設置されたが、1869年(明治2年)の太政官布告で「京都・東京・大阪以外は府と呼ばない」と定められ、三都のみの称号となった。
- 東京府:行政の中心(旧・江戸)
- 大阪府:経済の中心
- 京都府:天皇が居した文化・宗教の中心
この三都体制は江戸時代の「三都(京・大坂・江戸)」を踏襲したものともいえる。1943年に東京府が東京都に改称されて以降、現在は京都府・大阪府の2府体制が続いている。
歴史的変遷
| 時代 | 区分・名称 | 備考 |
|---|---|---|
| 律令期 | 山城国・丹波国・丹後国成立 | 畿内・山陰道に属す令制国 |
| 794年(延暦13年) | 平安京への遷都 | 桓武天皇が長岡京から遷都。日本の首都となる |
| 院政期(11〜12世紀) | 「京都」として定着 | 固有名詞としての「京都」が文献に登場 |
| 江戸時代 | 京都所司代・西町奉行所 | 徳川幕府が天皇監視のため所司代を設置 |
| 1868年(明治元年) | 京都府成立 | 明治政府が三大都市に「府」を設置 |
| 1869年(明治2年) | 三府体制確立 | 東京・大阪・京都のみ「府」と定める太政官布告 |
| 1876年(明治9年) | 現在の京都府域がほぼ確定 | 豊岡県の一部(丹後)を編入 |
地名の特徴
「京都」は都市名としても府名としても同一表記であり、地名としての成立が794年にさかのぼる全国でも最も古い部類の現役地名の一つである。約1075年間にわたって日本の首都であり続け、現在も世界的に知名度の高い地名として唯一無二の存在感を持つ。