語源
「新宿」とは文字通り「新しく設けられた宿(宿場)」を意味する。江戸時代の甲州街道では、日本橋を起点として最初の宿場・高井戸宿まで約4里(約16km)と距離が長く、旅人の負担が大きかった。この問題を解消するため、浅草の商人たちが中間地点への新宿場設置を幕府に請願し、元禄年間(1698年頃)に認可された。
設置場所は信濃国高遠藩・内藤家の下屋敷跡地であったため、「内藤新宿」と呼ばれた。これが「新宿」という地名の起源である。
歴史的変遷
| 時代 | 呼称・区分 | 備考 |
|---|---|---|
| 1698年頃 | 内藤新宿(開設) | 元禄年間、甲州街道の中間宿場として開設。江戸四宿の一つ |
| 1718年 | 宿場廃止 | 享保3年、風紀問題などを理由に廃止 |
| 1772年 | 宿場再興 | 明和9年、廃止から54年後に再開 |
| 1920年 | 新宿一〜三丁目 | 大正9年、東京市が豊多摩郡内藤新宿町を四谷区に編入し改称 |
| 1947年 | 新宿区 | 昭和22年、四谷区・牛込区・淀橋区の3区統合により新宿区として発足 |
地名の特徴
区名の選定にあたっては「戸山区」「早稲田区」など複数の候補があったが、「歴史的な地名である」「新宿御苑・新宿駅が全国的に広く知られている」「普遍的な地名である」といった理由から「新宿区」が選ばれた。
「内藤新宿」は品川宿・板橋宿・千住宿とともに「江戸四宿」の一つに数えられ、甲州街道の玄関口として多くの旅人が行き交った。明治以降、鉄道の開通とともに「新宿駅」が整備され、現在では日本最大の乗降客数を誇るターミナル駅として発展している。