🗾 地名由来辞典

富士市 ( ふじし )

静岡県 / 富士市

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「富士」の語源は諸説あり定まっていません。古代の文献には「福慈」「布士」「布自」「不尽」「不二」「不自」などの表記が見え、平城京出土の木簡には「富士郡」の名が確認できます。

語源

「富士」の名の由来には諸説あり、はっきりした語源は定まっていません。

市の広報によれば、古代の文献には「福慈」「布士」「布自」「不尽」「不二」「不自」といった表記が見られ、平城京で発見された木簡には**「富士郡」**の名が確認できます。また市内の東平遺跡からは「布自」と墨書された土器が出土しており、少なくとも古代にはこの表記が用いられていたことがわかります。

表記がこれだけ揺れているということは、「ふじ」という音が先にあり、漢字は後から当てられたことを意味します。だからこそ字面(富む士、不二=二つとない、不尽=尽きない)から意味を読み取ることはできず、語源は未詳のままです。

市名は、富士山麓のこの古い地名を受け継いだものです。

歴史的変遷

時代呼称備考
奈良富士郡平城京出土の木簡に見える
奈良・平安福慈/布士/布自/不尽/不二/不自文献上の表記が複数ある
奈良布自東平遺跡出土の墨書土器
昭和富士市1954年市制施行、1966年に吉原市・鷹岡町と合体
平成富士市2008年に富士川町を編入

地名の特徴

「ふじ」は、山の名・郡の名・市の名として一貫して用いられてきた、きわめて息の長い地名です。表記が定まらないまま音だけが伝わった典型例で、語源をめぐる説の多さもそこに由来します。

なお市内には、富士川の流路変化や砂州の形成にちなむ「島」のつく地名、「新田」「原」「沢」など開墾地・地形を示す地名が多く残ります。これらは市域内の小地名の話であって、「富士」の由来ではありません。

参考資料・出典

最終更新: 2026-09-01