語源
高島市の市名は、現在の市域を含む旧郡名「高島郡」に由来します。市の公式案内では、郡という行政区画が成立した奈良時代ごろから「高島」の名が使われていたとされ、『万葉集』や『和名抄』にも「太加之萬」と記されていることから、早い時期に「たかしま」という呼称が定着していたと考えられています。
また、別説として、三尾国(現在の市南部域とみられる)にあった「高島宮」に由来するという伝承もあります。地名辞典系の解説では、「タカ(高)・シマ(島状の地)」として、平地の中にある島状の高地を表す地形名とみる説も紹介されています。
歴史的変遷
| 時代 | 呼称 | 備考 |
|---|---|---|
| 奈良 | 高島郡 | 郡名として成立したと考えられる |
| 平安 | 太加之萬 | 『万葉集』『和名抄』に見える表記 |
| 江戸 | 高島 | 旧郡名として継続 |
| 平成 | 高島市 | 2005年1月1日に5町1村が合併して成立 |
地名の特徴
高島の「島」は、琵琶湖西岸の地形を背景にした「島状の高地」を表すと解されることがあり、周辺の湖岸平野や山麓地形と結びつけて理解されます。市域は古くから京都・奈良と北陸を結ぶ交通の要衝で、地名もこうした古代からの地域認識を反映していると考えられます。
同じく旧郡名を市名に継承した例としては、滋賀県内の他地域にも見られますが、高島市の場合は古代文献に早くから現れる点が特徴です。
特産・名物
高島市は「扇骨(おうぎぼね)」の産地として日本一の生産量を誇ります。扇骨とは扇子の骨格となる部品で、高島市では竹を素材とした扇骨の生産が盛んで、国内で流通する扇骨の大部分がこの地域で作られています。また、「高島ちぢみ(高島縮)」も全国トップシェアを誇る特産の織物で、独特のシボ(凹凸)加工が施された生地は、さらっとした肌触りと吸湿性の高さから夏の衣料品として人気があり、浴衣や敷きパッドなどに広く使われています。
食の特産品では、琵琶湖の固有種であるニゴロブナを塩漬けにして発酵させた「鮒寿司(ふなずし)」が滋賀県を代表する伝統食として知られています。高島市でも鮒寿司の生産が行われており、保存食として長い歴史をもつ独特の風味はお茶請けや酒の肴として親しまれています。また、地元のバーベキュー文化に根付いた「高島とんちゃん」(鶏肉を使ったご当地グルメ)も名物の一つです。
ふるさと納税の返礼品には、扇骨を使った扇子や高島ちぢみの製品、鮒寿司などの発酵食品が並んでいます。高島市の豊かな自然と伝統産業が生み出した多彩な特産品は、ふるさと納税を通じて全国に届けられています。