語源
玉名市の市名は、古代からこの地に置かれた郡の名「玉名」を受け継いだものです。市域は令制のもとで肥後国玉名郡にあたり、その郡名が近代の町名を経て市名になりました。
郡名の元をたどると、コトバンクが引く辞典に次の説明があります。「玉名の地名は『日本書紀』巻七に『玉杵名』とあり『たまきな』と訓ぜられるが、『和名抄』国郡の『玉名郡』には『多万伊奈』と訓が付され、『たまきな』から『たまいな』、のちに『たまな』と変化したものとされる」。つまりたまきな → たまいな → たまなという音の変化を経て現在の形になったことになります。
ただし、これは音と表記の変遷であって、「たまきな」という語がもともと何を意味したかを説明するものではありません。語義については広く定着した説を確認できませんでした。市名の由来としては、古代以来の郡名を継承したものと整理するのが正確です。
歴史的変遷
| 時代 | 呼称 | 備考 |
|---|---|---|
| 飛鳥 | 玉杵名 | 『日本書紀』巻七に見える。「たまきな」と訓ぜられる |
| 奈良 | 玉名郡 | 大宝律令(701年)のもとで肥後国の郡として置かれる |
| 平安 | 玉名郡(多万伊奈) | 『和名抄』に「たまいな」の訓。のち「たまな」へ変化 |
| 昭和 | 玉名市 | 玉名町ほかの合併により市制施行。郡名を市名に継承 |
地名の特徴
玉名は、1300年以上前の表記までさかのぼれる一方で、その語が何を指したかは分かっていない地名です。「玉杵名」という三字の表記から二字の「玉名」へ整理された過程は、律令制下で地名を好字二字に改める動きとも重なります。
市内には玉名・高瀬・伊倉・岱明町・天水町など、旧町村名や歴史的な地名が町字名として残っており、地域の中心地として「玉名」の名が広く定着してきたことがうかがえます。
特産・名物
- いなり団子:熊本県を代表するおやつとして全国的に知られる「いきなり団子」。玉名市では自家製のあんこと熊本県産のさつまいもを素材にこだわり、伝統の味を守り続けています。
- 長者饅頭:玉名市が認定する献上銘菓で、しっとりとしたクッキー生地になめらかな黄身あんが特徴です。甘すぎずほっとする味わいがあり、お茶の時間に最適な一品として人気があります。
- 温州みかん:有明海と金峰山に挟まれた段々畑で栽培された柑橘類。日差しと海からのミネラルたっぷりの潮風が育む、南の太陽の恵みをぎゅっと詰めた甘酸っぱい味わいです。