語源
三種町の町名は、町域を流れる三種川に由来する。三種町観光協会によれば、その川名は**「長寿の種」「福禄の種」「楽の種」の三つの種を語源とする**と伝えられている。
典拠とされるのは、坂上田村麻呂の蝦夷征伐などを記した**『房住山物語』**である。同書には、三種川について神仙らしき老夫が次のように評したという故事が伝わる。
水甘くして毒なし、是長寿の種なり。山業・農稼滞りなし、是福禄の種なり。辺村昼夜交り遊び、楽の種なり。
水がうまく毒がないから長寿の種、山仕事も農事も滞りなく進むから福禄の種、里の人々が昼も夜も交わり遊ぶから楽の種——という三つである。
2006年(平成18年)に琴丘町・山本町・八竜町の3町が合併した際、旧町名のいずれかを採るのではなく、3町を貫くこの川の名が新町名に選ばれた。観光協会は、旧3町が一体感を持ち知恵を出し合って活力あるまちづくりを進める願いが込められている、と説明している。
歴史的変遷
| 時代 | 呼称 | 備考 |
|---|---|---|
| — | 三種川 | 『房住山物語』に「三つの種」の故事が伝わる |
| 明治〜平成 | 琴丘町・山本町・八竜町 | 山本郡の3町 |
| 平成18年(2006) | 三種町 | 3月20日、3町が合併して成立 |
地名の特徴
三種町の名は、由来が二重になっている。直接の由来は三種川という川の名だが、その川名自体が『房住山物語』の故事という伝承に支えられている。地形をそのまま指す水系地名とは違い、「三つの種」という瑞祥的な意味づけを最初から抱えた名である。
なお Wikipedia は同じ川名について、大昔に巡国の高僧が川の源流で白髪の老翁に出会い、川の名を尋ねると「三種川」と答えたという物語を伝えるとしており、細部の異なる伝えも残る。伝承の舞台である房住山は、上小阿仁村の村名の由来とされる伝承にも登場する。
特産・名物
三種町は、白神山地などから流れるミネラル豊富な水や湧き出る地下水に恵まれた自然豊かな地域です。この清らかな環境が育んだ、独自の食文化と特産品が町の大きな魅力となっています。
- じゅんさい(葉) 三種町は古くから「じゅんさいの町」として知られ、その手摘みされたじゅんさいは地域の誇りです。ミネラル豊富な水で育つため、多糖類に富んだプルプルの食感が特徴的で、ヘルシーな食材として親しまれています。特に冬場には、比内地鶏の旨味が詰まったスープとともに「生じゅんさい鍋」として楽しむのが三種町のソウルフードです。
- メロン 八竜地区を代表する特産品はメロンで、「サンキューメロン」「タカミメロン」「グレースメロン」など、全国的にも珍しい様々な品種が栽培されています。毎年夏になると収穫され、町の賑わいとともに楽しむ夏の味覚です。
- あきたこまち(米) 「米どころ秋田」を代表するブランド米の一つであるあきたこまちは、三種町でもその恵みを享受しています。厳選されたお米は、秋の食卓を彩る豊かな味わいを提供します。