🗾 地名由来辞典

都道府県名の由来

北海道 ほっかいどう

明治時代由来
AI生成

「北海道」の名は1869年(明治2年)に探検家・松浦武四郎の提案により「蝦夷地」を改称したもの。「北加伊道(ほっかいどう)」の「加伊(カイ)」はアイヌの人々の自称に由来し、後に「海」に改められた。

語源

「北海道」の名称は、1869年(明治2年)に探検家・松浦武四郎が政府に提出した意見書に由来する。松浦は「蝦夷地」という名称を改めるにあたり、以下の6案を提案した。

この中から**「北加伊道」が採択され、「加伊」の字が「」に改められて「北海道」**となった。

加伊(カイ)」はアイヌの人々が自らを称する言葉に由来すると松浦の意見書では説明されている。この地に古くから暮らしてきた先住民族の呼称を道名に取り込んだ点は、松浦がアイヌの人々と長年交流を続けた探検家であったことを反映している。

「北海」の「北」は本州から見て北方に位置することを、「海」はオホーツク海・日本海・太平洋に囲まれた島であることを示す。

道名確定の経緯

1869年(明治2年)に蝦夷地を「北海道」と改称するとともに、開拓・行政を担う開拓使が設置された。「北海道」という名称は道全体を一つの行政区域として管轄する体制を前提としており、他の府県とは異なる「」という区分が設けられた。

1882年(明治15年)に開拓使が廃止され、函館県・札幌県・根室県の三県体制に再編されたが、複雑な行政上の混乱を招いたため、1886年(明治19年)に三県を廃止して北海道庁を設置し、再び全道一体の体制に戻った。以来、北海道は全国で唯一の「道」として現在に至る。

歴史的変遷

時代区分・名称備考
先史〜近世アイヌの居住地先住民族アイヌが独自の文化を形成
中世〜近世蝦夷島(えぞしま)和人は渡島半島南部に限定して居住
江戸時代蝦夷地(えぞち)幕府直轄地。松前藩が和人地を支配
1869年(明治2年)北海道に改称松浦武四郎の提案により「蝦夷地」から改称
1869年開拓使設置北海道全域を管轄する行政機関
1882年(明治15年)函館県・札幌県・根室県開拓使廃止後の三県体制
1886年(明治19年)北海道庁設置三県を廃止し全道一体の体制へ
1947年(昭和22年)北海道(現行)地方自治法施行により現在の北海道が成立

地名の特徴

北海道の地名の大部分はアイヌ語に由来しており、全国でも際立った特徴を持つ。例えば、札幌は「乾いた大きな川(サッ・ポロ・ペツ)」、稚内は「冷たい飲み水の川(ヤㇺ・ワッカ・ナイ)」、釧路は「温泉水(クスリ)」など、自然環境を表すアイヌ語が地名として残っている。

道名そのものも「加伊(カイ)」というアイヌ語由来の要素を含んでおり、命名者の松浦武四郎が「アイヌの土地」としての性格を道名に刻んだことは、今日においても重要な意味を持つ。

地名の変遷

  1. 江戸 蝦夷地(えぞち) — 江戸時代を通じて「蝦夷地」と呼ばれ、幕府の直轄地として管理されていた。先住民族アイヌの人々が居住する地域だった。
  2. 室町 蝦夷島(えぞしま) — 中世から近世にかけて「蝦夷島(えぞしま)」とも呼ばれた。和人の居住域は函館周辺(渡島半島)に限られていた。

参考資料・出典

最終更新: 2026-04-29