語源
三好市の市名は、古代から続く郡名「三好」に由来します。『和名抄』では阿波国の「美与之(みよし)」郡と訓じられており、地名として早くから定着していたことがうかがえます。
由来については、主に次のような説があります。ひとつは、吉野川上流の深い山間部を表す「深吉野(みよしの)」の略とする説です。もうひとつは、郡内の三郷、すなわち三津・三野・三縄にちなむとする説で、三つの地域をまとめた呼び名が「三好」になったと考えられています。ほかに、百済国王の末裔とされる三善氏に由来するという説も伝えられています。
現在の三好市は、2006年に三野町、池田町、山城町、井川町、東祖谷山村、西祖谷山村の合併によって成立しました。市名は、合併前から広く知られていた郡名を引き継いだものです。
歴史的変遷
| 時代 | 呼称 | 備考 |
|---|---|---|
| 奈良 | 三好郡 | 『和名抄』に見える阿波国の郡名として伝わる |
| 明治 | 三好郡 | 近代行政区画の郡名として継承 |
| 昭和 | 三好郡 | 町村合併を経て郡域が再編 |
| 平成 | 三好市 | 2006年、6町村の合併で市制施行 |
地名の特徴
三好という地名は、徳島県西部の山間地域を代表する古い郡名として知られています。合併後の市名にもそのまま採用されたことから、地域の歴史的連続性を重視した命名といえます。
また、同じ「みよし」を名乗る自治体として、広島県の三次市や愛知県のみよし市があり、読みは同じでも漢字や由来が異なる点が特徴です。三好市の場合は、郡名由来の歴史性が強く、地名の古さを今に伝える例といえます。