語源
下田の地名は、伊豆半島南東端の海辺で、旧稲生沢に対して「下手」にあたる低い場所の田地、つまり「低田」の意味から生まれたとされます。『世界大百科事典』では、本郷に対する下手の海辺に位置することから「下田」になったと説明されています。
一方で、下田は古くから伊豆半島第一の良港として発展し、風待ち港・避難港、さらに幕末の開港場として知られるようになりました。地名そのものは地形由来ですが、港町としての歴史が地名の印象を強く形づくっています。
歴史的変遷
| 時代 | 呼称 | 備考 |
|---|---|---|
| 平安 | 下田 | 地名の初出は1399年(応永6)とされる。 |
| 江戸 | 下田 | 1616年に下田奉行が置かれ、海の関所として栄えた。 |
| 江戸 | 下田港 | 風待ち港・避難港として東西交通の要港となった。 |
| 安政 | 下田 | 1854年に日米和親条約で開港し、外交の舞台となった。 |
| 昭和 | 下田市 | 1971年に市制施行。 |
地名の特徴
下田市の地名は、単に「低い田」を表すだけでなく、海と川に囲まれた地形、そして港町としての発展と結びついています。市内には旧町名も多く残り、須崎町・新田町・殿小路町など、それぞれの土地利用や暮らしを反映した名称が伝えられています。
また、下田は伊豆半島の南東端に位置し、周辺の白浜・須崎・吉佐美・田牛などの地名も、海岸地形や集落の成り立ちをよく示しています。