語源
安来市の地名は、出雲国風土記に見える「安来郷」に由来するとされます。観光ガイドでは、英雄神スサノオノミコトがこの地を訪れ、「吾が御心は安平(やす)けくなりぬ」と言ったことから「安来(やすぎ)」になったと伝えています。
ここでいう「やすけく」は、心が安らかであることを表す古語です。地名そのものに、土地の穏やかさや安らぎの感覚が込められたものと考えられます。
歴史的変遷
| 時代 | 呼称 | 備考 |
|---|---|---|
| 奈良 | 安来郷 | 『出雲国風土記』に「出雲国意宇郡安來郷」として登場 |
| 不明 | 安来 | 伝承ではスサノオノミコトの言葉に由来するとされる |
地名の特徴
安来市は島根県東端、鳥取県との県境に位置し、古代から出雲地方の東の玄関口として知られてきました。地名の由来も、神話的な伝承と古語の意味が結びついた、出雲らしい特徴を持っています。
同じく『出雲国風土記』に由来を持つ地名や、神話伝承を背景にした地名が周辺に多く見られる点も特徴です。安来の名は、地域の歴史・信仰・言語文化が重なって成立した地名として理解できます。
特産・名物
安来市を全国に知らしめる名物が「どじょう」である。民謡「安来節」に合わせて踊る「どじょう掬い踊り」で全国的に有名になったことから、どじょうは市の象徴的な食材となっている。安来市産の食用どじょうは骨が柔らかく栄養価が高く、ふるさと納税の返礼品としても活魚での提供が行われている。
産業面では、日立金属(現・プロテリアル)の安来製鋼所が生産する高品質特殊鋼「ヤスキハガネ」が世界的に知られる。包丁・刃物の素材として刃物産業を支えており、この鋼材を使った刃物製品や加工品も地域の特産として流通している。
農産品では梨・いちご・ぶどうなどの果物のほか、清流育ちの米や地酒が生産される。ふるさと納税では、やすぎどじょう(活魚)・しまね和牛・梨・地酒・ヤスキハガネ製品などが返礼品として提供されている。