語源
草津市の「草津」は、古くから交通の要地であったことに由来すると考えられています。東海道と中山道の分岐点にあたり、物資や人が集まる宿場町として発達したことから、港にたとえて「津」の字が用いられたとされます。
コトバンクでは、滋賀県の草津について「市名は宿駅名に由来する」とし、さらに「種々の物資が集散する津のような土地」であったことから名づけられたと説明しています。『栗太郡志』でも「市庭にて水津に対する陸津の意なるべし」とされ、いわば「陸の港」を意味する地名とみられます。
また、別の説明では「くさ(湿地)」+「つ(港)」の地名とする説や、「草の生えた川岸の湊町」の意味とする説も紹介されています。いずれも、交通と水辺の要素が結びついた地名理解です。
歴史的変遷
| 時代 | 呼称 | 備考 |
|---|---|---|
| 鎌倉 | 草津 | 地名の初出は鎌倉時代とされる |
| 室町 | 草津御所周辺 | 宿駅としての性格が強まる |
| 江戸 | 草津宿 | 東海道・中山道分岐の宿場町として繁栄 |
| 昭和 | 草津市 | 1954年に市制施行 |
地名の特徴
草津市は、琵琶湖東岸に位置し、古代から近世にかけて交通の結節点として重要でした。東海道本線と草津線の分岐点でもあり、地名の由来と現在の都市機能が重なって見えるのが特徴です。
同じ「草津」という地名は群馬県草津町にもありますが、そちらは温泉由来とされ、滋賀県草津市とは成り立ちが異なります。滋賀の草津は、温泉ではなく「陸上交通の要衝」「物資が集まる津」という意味合いが中心です。
草津宿本陣など、宿場町の歴史を今に伝える史跡が残ることも、この地名の由来を理解する手がかりになっています。
特産・名物
草津市の市花でもある「草津あおばな(青花)」は、古くから栽培されてきた伝統的な染料植物です。鴨長明の時代から京の友禅染の下絵染料として使われており、独特の青色が特徴です。近年は色素に含まれる成分への注目から、青汁・お茶・お饅頭などの食品にも活用されており、草津ならではの名産品として親しまれています。
農産物では、「草津メロン」や「草津産アスパラガス」が地域の特産品です。草津メロンは糖度の高い甘みが特徴で、旬の時期には地元直売所やJAに並びます。アスパラガスは魚の粉を肥料に使ったこだわりの栽培法で育てられ、甘みとシャキシャキとした食感が好評です。また、琵琶湖の在来魚「ホンモロコ(本諸子)」の養殖も草津市で盛んに行われており、佃煮や塩焼きで楽しまれています。
近江牛も草津市のふるさと納税返礼品として人気があります。そのほか、地元産の近江米(コシヒカリ)や、老舗茶舗の朝宮茶など滋賀の銘茶も扱われており、東海道の宿場町として栄えた歴史を持つ草津らしい多彩な品揃えが魅力です。