語源
川口市の「川口」は、川口が「川と川が合流する場所」を意味する地名だと考えられています。市域では荒川(旧入間川)と芝川が合流する地点にあたり、水辺の地形に由来する名称です。
また、古くは『義経記』に「武蔵国足立郡小川口」と見えることから、元は「小川口」と呼ばれていた可能性も指摘されています。
歴史的変遷
| 時代 | 呼称 | 備考 |
|---|---|---|
| 鎌倉 | 小川口 | 『義経記』に見える表記とされる |
| 江戸 | 川口宿 | 日光御成道の宿駅として発展 |
| 明治 | 川口町 | 町制施行後の呼称 |
| 昭和 | 川口市 | 1933年に市制施行 |
地名の特徴
川口市は、川の合流点を示す地名として知られ、同じく「川口」を名乗る各地の地名とも意味を共有します。水運や渡船場と結びついた歴史を持ち、地名そのものが地域の地形と生活の関係をよく表しています。
江戸時代には日光御成道の宿場としても重要で、川と街道の両方に支えられて発展した点が、川口という地名の背景をより特徴づけています。
特産・名物
川口市は江戸時代から**鋳物(いもの)**のまちとして発展してきました。溶かした金属を型に流し込んで製品を作る鋳物産業は、川口の代表的な地場産業であり、最盛期には市内各地に溶解炉「キューポラ」の煙突が林立したと伝えられています。現在もその伝統は職人たちに受け継がれており、鍋・釜・美術工芸品などの鋳物製品が全国的な評価を得ています。
農業の面では、京浜市場の90%以上の出荷量を誇るぼうふう(防風)が、川口産の独自農産物として知られています。また、江戸時代から続く植木の産業も川口の伝統産業のひとつで、市内各地に植木農家が点在し、庭木や花木を生産しています。
かつて鋳物産業とともに盛んだったベーゴマの製造は、現在も市内の一部の工場で続けられており、平成20年度には全国土産物品として国土交通大臣賞を受賞するなど、ものづくりの精神が今もなお生きています。ふるさと納税では、こうした鋳物文化を象徴する製品を中心に返礼品が用意されており、川口の職人技を全国に届けています。