語源
生野の「いく」には、「生きる」とは別に、生命力が強く盛んなことをほめる意味があるとされ、「いく野」は「生命力の強い野」というほどの意味になります。
一方で、区名の直接の由来は、舎利尊勝寺の鐘に刻まれた伝説にあるとされます。そこでは、約1300〜1400年前、この地に住んでいた「生野長者」の子どもが、聖徳太子の言葉により仏舎利を口から吐き出して言葉を話せるようになり、長者が仏舎利を奉ってお堂を建てたと伝えられています。
この「生野長者」の故事にちなみ、明治22年に成立した生野村の村名が生まれ、のちに昭和17年12月18日の市議会で区名として「生野区」が決定されました。
歴史的変遷
| 時代 | 呼称 | 備考 |
|---|---|---|
| 明治 | 生野村 | 国分村、舎利寺村、林寺村、林寺新家村、田島村の合併で成立 |
| 昭和 | 生野区 | 昭和17年に区名決定、昭和18年に東成区から分区して成立 |
| 昭和 | 生野区 | 昭和30年に巽町を編入し、現在の区域へ |
地名の特徴
生野区の地名は、区名そのものが伝説由来である点に特徴があります。とくに「生野長者」の物語は、区内の舎利寺や生野村の名の由来とも結びついており、地域の歴史意識を強く形づくっています。
また、周辺には「鶴橋」「桃谷」「巽」など、地形・方角・伝承に由来する地名が多く、古代から中世、近代にかけての土地の記憶が重なって残っています。