語源
北谷町(北谷ちょう)の町名は、古い地名「きたたん」に、琉球特有の行政区画を表す「まきり(間切)」が付いた「きたたんまきり」に由来するとされています。
『北谷町の地名』では、1577年に尚真王が「きたたんおきて」と称する地方役人に与えた辞令書が初出とされ、のちに1609年の島津侵入以降、漢字で「北谷」と表記されるようになったと説明されています。
また、日本学術会議の資料では、北谷は「キタタニ」から音変化した琉球方言地名の例として挙げられており、方言地名を漢字で表記したことで語源が分かりにくくなった地名の一つとされています。
歴史的変遷
| 時代 | 呼称 | 備考 |
|---|---|---|
| 不明 | きたたん | 古い地名とされる |
| 不明 | きたたんまきり | 琉球の行政区画名を含む呼称 |
| 1577年頃 | きたたんおきて | 尚真王の辞令書に見えるとされる表現 |
| 江戸 | 北谷 | 島津侵入後に漢字表記が定着 |
地名の特徴
北谷町の「ちゃたん」という読みは、漢字の見た目からは「きたたに」と読めそうですが、実際には琉球方言由来の地名です。
沖縄県内には、方言地名を漢字で当てたために読みと語源がずれた例が多く、北谷町もその代表例の一つです。
同じように、沖縄の地名では方言の音を漢字で写した結果、現在の表記と由来が一致しにくくなったものが少なくありません。北谷町は、その歴史的な表記変化を今に伝える地名といえます。