語源
安田は、平安時代の『和名類聚抄』に「安芸郡安田郷」として見える古い地名です。資料では、良田のある土地を表す地名とされ、全国に見られる「安田」は「やすい田」「よい田」に通じる意味合いで理解されています。
また、逆に「痩せ田」の反対語として説明する説も伝えられています。
歴史的変遷
| 時代 | 呼称 | 備考 |
|---|---|---|
| 平安 | 安田郷 | 『和名類聚抄』に安芸郡安田郷として記録 |
| 江戸 | 安田 | 近世の地誌・地検帳などで地名が継続 |
| 昭和 | 安田町 | 町制施行後の行政地名として定着 |
地名の特徴
安田町の「安田」は、地形そのものよりも、土地の良し悪しを表す古い土地名として理解される点が特徴です。
同じ高知県内でも、周辺には「唐浜」「瀬切」「船倉」「与床」など、由来の異なる小字・地区名が残っており、安田川流域の歴史的な土地利用や開拓の痕跡を今に伝えています。
特産・名物
安田町は温暖な気候に恵まれた農業の町であり、特にナスやピーマン、トマトなどの施設野菜の栽培が盛んです。東島や西島の平野部を中心にハウス栽培が行われ、新鮮で甘みのある野菜として県内外で知られています。また、中山地区では自然薯(山芋)の栽培も盛んで、かつて高齢者の生きがい活動として始まったものが現在では町を代表する農産品に定着しています。
柑橘類である「極早生ゆら」などのみかんは、安田町の人気返礼品としても知られています。服部農園などが生産しており、甘くて美味しい果肉が特徴で、毎年大人気の商品として登録されています。
さらに清流・安田川の伏流水を利用した「土佐鶴」などの地酒や、希少な和牛「土佐あかうし」も名物です。地酒は古くから醸造されており、品質第一を掲げています。また、土佐あかうしは発祥の地として赤身の旨味が特徴で、ふるさと納税の返礼品としても人気があります。