語源
湧別町(湧別ちょう)の地名は、町内を流れる湧別川に由来します。
由来についてはアイヌ語起源の説があり、たとえば「鮫(チョウザメ)」を意味する「ユペ(yupe)」から来たとする説、また「温泉の川」を意味する「ユペッ(yu-pet)」、さらに「魚・豊富である・ところ」を意味する「イペオッイ(ipe-ot-i)」が転訛したとする説があります。
いずれの説も、湧別川河口付近やオホーツク海沿岸の自然環境、漁場としての性格と深く結びついた地名と考えられています。
なお、漢字の「湧別」は、アイヌ語の音を当てた表記として定着したものです。
歴史的変遷
| 時代 | 呼称 | 備考 |
|---|---|---|
| 不明 | ユウベチ | 古い地図・記録に見える表記 |
| 明治 | 湧別村 | 湧別川流域一帯の地名として使用 |
| 明治 | 上湧別村・下湧別村 | 1910年に分割 |
| 昭和 | 湧別町 | 1953年に下湧別村が町制施行して成立 |
| 平成 | 湧別町 | 2009年の新設合併後も町名を継承 |
地名の特徴
湧別町の「ベツ」は、北海道の地名に多いアイヌ語の pet(川)に由来する表記として知られます。
同じく「〜別」を含む地名には、紋別、遠別、士別、芦別などがあり、いずれも川や水系と結びついた名称です。
湧別町では、町名のもとになった湧別川が地域の中心的な自然地形であり、河口・下流域の地名として発達してきました。
また、2009年の合併後に旧来の「湧別町」の名が新町名として採用されたことから、歴史的にも親しまれてきた名称であることがうかがえます。
特産・名物
湧別町はサロマ湖を抱えるオホーツク海沿岸の町で、湖と海の豊かな水産資源を生かした特産品が充実しています。サロマ湖産の「龍宮牡蠣」は2016年のオイスターグランプリで優勝した実績を持つ名産品で、湖の豊かな栄養分が育む濃厚な味わいが特徴です。ホタテも湧別の代表的な水産物で、サロマ湖産の品質の高さは全国に知られています。また、酪農が盛んな地域でもあり、「ゆうべつ牛」のステーキや切り落としなどの牛肉加工品も人気を集めています。5月下旬に200種類ものチューリップが咲き誇る「かみゆうべつチューリップ公園」も湧別の名物として観光客を集めています。ふるさと納税返礼品では牡蠣・ホタテ・牛肉・エゾ鹿肉などが登録されており、湧別の食の豊かさを楽しめます。