語源
新十津川町は、奈良県吉野郡十津川村からの集団移住によって開かれた町で、母村である十津川に「新」を付けて名づけられました。
明治22年の大水害で十津川村は甚大な被害を受け、約600戸・2,489人が北海道への移住を決断しました。新天地での再出発を示す町名として、「新十津川」が定着したと考えられます。
町内を流れる徳富川の名は、石狩川との合流点付近をアイヌ語で「トックプト」と呼んだことに由来します。
「トック」は「凸起・凸出」、「プト」は「川の入り口」を意味し、これが地名の基層になりました。のちに移住民が「徳久」から「徳富」へ改めた経緯には、新村建設への願いも重ねられたとされています。
歴史的変遷
| 時代 | 呼称 | 備考 |
|---|---|---|
| 明治 | 徳久 | 移住民が最初に当てた漢字とされる |
| 明治 | 徳富 | 徳富川の表記として定着 |
| 明治 | 新十津川 | 十津川村からの移住により町名として成立 |
地名の特徴
新十津川町の地名は、災害を契機とした集団移住と、北海道開拓の歴史を強く反映しています。
同じく「十津川」の名を持つ地名としては、母村である奈良県の十津川村があり、両地域は現在も交流が続いています。
また、町内にはピンネシリ、幌加、和歌、総富地川、尾白利加川、志寸川など、アイヌ語由来とみられる地名も見られ、開拓地としての歴史と先住地名の層が重なっています。
特産・名物
新十津川町は道内有数の穀倉地帯で、酒米の作付面積は北海道第1位を誇ります。この酒米を原料に地元の「金滴酒造」が醸す日本酒は、新十津川の冷涼な気候と清らかな水で仕込まれた逸品として知られています。また、昼夜の寒暖差を活かして育てられる赤肉メロンやホワイトコーン、味の濃いトマトも高く評価されており、昭和50年創業の大畠精肉店が秘伝のタレで漬け込んだジンギスカンは地元の名物として親しまれています。
ふるさと納税の返礼品では、新十津川産「ゆめぴりか」「ななつぼし」などのブランド米をはじめ、金滴酒造の日本酒、ジンギスカン、新鮮メロンなど多彩な品が人気を集めています。