語源
福島町の地名は、もとはアイヌ語のホロカナイに由来するとされます。これは「後戻りする川」「潮が入ってきて河水が逆流する川」といった意味で、現在の福島川の河口付近が大谷地で、河水が滞流し、海水が入り込む地形だったことを表したものです。
一方で、寛永元年(1624年)に月崎神社の御神託により、藩に願い出て福島村へ改称したと伝えられています。改称の理由については、松前町の城跡地域を古くは福山と呼んだことに対する対比とみる説や、本州対岸の青森県内の福島地名を吉祥字として取り入れたとみる説があり、定説はありません。
歴史的変遷
| 時代 | 呼称 | 備考 |
|---|---|---|
| 中世 | オリカナイ | アイヌ語由来の旧称とされる |
| 江戸 | 福島村 | 寛永元年(1624年)に改称したと伝わる |
| 近代以降 | 福島町 | 町制施行後の現行名 |
地名の特徴
福島町周辺の地名には、アイヌ語に由来するものが多く見られます。福島の旧称とされるオリカナイは、川の流れや潮の影響を反映した地名であり、海と川が交わる沿岸地形をよく示しています。
また、福島という漢字表記は、地形由来の旧名を和人が置き換えた例としても興味深く、北海道南部の松前・知内・木古内などと同様に、アイヌ語地名と和名化の過程をたどれる地域です。
特産・名物
福島町は津軽海峡に面した漁師町で、**スルメ(いか)**の生産量が全国最大級を誇る水産の町として知られる。肉厚で旨みの強い真いかを使ったスルメは古くから流通し、福島産スルメは道南地域を代表する干物のひとつである。
また、津軽海峡の海流に恵まれた豊かな漁場からキタムラサキウニ・蝦夷アワビ・天然マグロ・真昆布など多彩な水産物が水揚げされており、質の高さで知られている。黒米を使った「黒米いかめし」は福島町の特色ある加工品である。ふるさと納税の返礼品にはスルメ・ウニ・アワビ・マグロ・昆布など海の幸が豊富に揃っており、津軽海峡の恵みを全国へ届けている。