🗾 地名由来辞典

福島市 ふくしまし

福島県 / 福島市 安土桃山時代由来

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安土桃山時代に蒲生氏郷の支配下で旧称「杉妻」から「福島」へ改名された地名。「福」の字で縁起をかついだ瑞祥地名とする説と、吾妻山からの強風が「吹島(ふくしま)」と呼ばれ「吹」を「福」に改めたとする説がある。

語源

「福島」の地名の由来には主に二つの説がある。

蒲生氏郷による改名説(有力)

安土桃山時代、信夫郡が蒲生氏郷の支配下に入った際、氏郷または城主となった木村吉清が、旧称「杉妻すぎめ」を縁起の良い「福島」に改名したとされる。蒲生氏郷は会津の黒川城を「若松」に改名したことでも知られており、縁起の良い漢字への置き換えを好んだ。「福」の字を用いることで繁栄を願った瑞祥地名ずいしょうちめいとする見方が有力である。

吹島転訛説

伝説集「信夫伊達風土記」によると、信夫郡はかつて見渡す限りの湖であり、その真ん中に信夫山があった。この山に吾妻あづまおろし(吾妻山系から吹き下ろす強風)が吹きつけていたため「吹島(ふくしま)」と呼ばれるようになった。後に風が吹きつけることを嫌い、「吹」を「福」に改めて「福島」となったという説。

歴史的変遷

時代呼称備考
古代岑越みねこし信夫山も「岑越山」と称されていた
中世杉妻杉妻城(大仏城)が存在する政治的中心地
1593年頃(文禄2年)福島木村吉清が杉目城を「福島城」に改名
1679年(延宝7年)福島藩城下町本多忠国が15万石で入封、福島藩成立
1889年(明治22年)福島町町村制施行により福島町成立
1907年(明治40年)福島市市制施行

地名の特徴

福島市は福島県の県庁所在地であり、県名もこの地名から取られている。福島県は1876年(明治9年)に若松県・旧福島県・磐前県の3県が合併して成立し、県庁所在地の名を採って「福島県」とされた。安土桃山時代に命名された地名が県名にまで発展した例として、地名の持つ影響力を示している。

地名の変遷

  1. 室町 杉妻 — 「すぎめ」と読む。杉妻城(大仏城)が存在した中世の城下地。安土桃山時代に「福島」へ改名
  2. 不明 岑越 — 「みねこし」と読む。古代の呼称。信夫山も「岑越山」と称されていた

参考資料・出典

最終更新: 2026-06-16