語源
鯖江の地名由来には、いくつかの伝承があります。鯖江市の公式説明では、崇神天皇の時代にまでさかのぼる伝説として、戦の際に「虚空から佐婆矢(さばや)が落下し、敵魁師に当たり死す」と記されたことから、この矢が鯖の尾に似ていたため「鯖矢」と呼ばれ、やがて地名になったと伝えています。さらに、深江の「江」と合わせて「鯖江」としたという説もあります。
一方で、地名研究では、日野川と穴田川に挟まれた砂質の沖積地を表す「サバ土」の「江」であるとみる説も紹介されています。いずれの説も、当地の地形や古い伝承と結びついて地名が成立したことを示しています。
歴史的変遷
| 時代 | 呼称 | 備考 |
|---|---|---|
| 古代 | 佐婆矢・鯖矢 | 伝承上の呼称 |
| 中世 | 鯖江荘 | 地名の基層とされる |
| 中世 | 鯖江 | 誠照寺門前として成立 |
| 江戸 | 上鯖江・東鯖江・西鯖江 | 村分立後の呼称 |
| 江戸 | 鯖江 | 1841年以降、陣屋町として単称化 |
地名の特徴
鯖江は、門前町・陣屋町として発達した歴史を持つ地名で、周辺には深江、横江、吉江など、「江」を含む地名が見られます。これらは低地や水辺の地形を反映した地名群として理解されることがあり、鯖江の由来を考えるうえでも手がかりになります。
また、福井県内には鯖波など、同じく「鯖」を含む地名があり、地域の地形認識や伝承の広がりをうかがわせます。