語源
岩倉市の「岩倉」という地名は、本町の新溝神社にある巨石群、すなわち磐座に由来するという説が知られています。市の紹介でも、新溝神社の古墳上に築かれた社殿の改築時に巨石が見つかり、その一つが地名の語源になったとされています。
ただし、文献上の地名初出は中世までさかのぼるもので、地名の成立過程には異説もあります。『岩倉町史』などでは磐座信仰との関連が述べられる一方、歴史地名の解説では、確実な初見は明応7年(1498年)の史料とされ、語源を断定できるだけの一次史料は十分ではありません。
歴史的変遷
| 時代 | 呼称 | 備考 |
|---|---|---|
| 平安 | 新溝駅 | 『延喜式』に見えるとされる古い地名関連の呼称 |
| 鎌倉 | 新溝御厨 | 神領名として伝わる |
| 室町 | 岩倉村 | 文献上の初見とされる地名表記 |
| 江戸 | 新溝天神 / 今宮天王社 | 新溝神社の旧称として伝承される |
| 明治 | 岩倉 | 岩倉城築城期以後に地名が定着したとする説がある |
地名の特徴
岩倉市は沖積平野に位置し、露岩の少ない地形です。そのため、地名の由来を「磐座」に求める説は、地域の景観よりも信仰史・伝承史の側面が強いと考えられます。
また、市内には神社や寺院が多く、古墳上に鎮座する新溝神社のように、古い土地利用と信仰が重なった場所が見られます。岩倉という地名をめぐっては、磐座信仰に由来するという説と、中世以降の地名変化の中で成立したという見方が併存しています。
特産・名物
岩倉市は名古屋コーチンの産地として知られています。日本三大地鶏の一つに数えられる名古屋コーチンは、岩倉市の風土の中でゆっくりと育てられ、弾力と旨味の強い肉質が特徴です。ふるさと納税の返礼品では「名古屋コーチンひきずりセット」などが人気を集めています。
また、カリフラワーは年間を通じて出荷される市の特産野菜で、水耕栽培のトマトも人気があります。地元産の酒造好適米「夢吟香いわくら」を使用した日本酒も返礼品に採用されており、農業と食文化の豊かさを発信しています。五条川沿いの約1,400本の桜並木(日本のさくら名所百選)も市を代表する風景です。