🗾 地名由来辞典

都道府県名の由来

山梨県 やまなしけん

明治時代由来
AI生成

「山梨」の県名は律令制下から続く古代の郡名「山梨郡」に由来する。廃藩置県時に甲府県から改称された。「やまなし」は「山を成す(山平らし)」など複数の説があるが、古代からの地名がそのまま郡名・県名へと受け継がれた。

語源

「山梨」の語源については複数の説が伝わっており、現在も確定していない。

最も広く知られる説は**「山を成す(やまならし)」転訛説**で、山麓の傾斜地を開墾して田畑や集落を作った様子を「山平(やまならし)」と呼び、それが「やまなし」に転じたとするものである。山が連なり盆地の縁で地形が変わる甲府盆地の地形的特徴と一致する。

そのほかに、梨の木が多く自生していたから「山梨(やまなし)」と呼ばれたとする説、また「ヤマナシ」=「山成し(やまなし)」で山が無い(平らな)場所を意味するとする逆説的な解釈なども存在する。

いずれにしても「山梨」という地名は古代から存在し、律令制下の甲斐国において「山梨郡(やまなしのこおり)」という郡名として記録に残っている。

県名確定の経緯

1871年(明治4年)7月の廃藩置県で、甲斐国一国がそのまま「甲府県」として成立した。しかし同年11月、明治新政府は甲府県を「山梨県」へと改称した。

改称の理由は公式には明記されていないが、「甲府」という旧城下町・幕藩体制を連想させる地名を避け、古代の郡名「山梨郡」を採用することで新政府との断絶を印象づける意図があったとも考えられている。

歴史的変遷

時代区分・名称備考
律令期甲斐国(かいのくに)成立東山道に属す令制国。四郡(山梨・八代・巨麻・都留)に分かれた
奈良〜平安山梨郡(やまなしのこおり)甲斐四郡の一つとして記録。古代からの郷名が郡名に
江戸時代甲斐国 / 甲府藩・天領武田氏滅亡後は徳川直轄地(天領)が主体
1871年(明治4年)7月甲府県成立廃藩置県で甲斐国一国が統合
1871年(明治4年)11月山梨県に改称古代の郡名「山梨郡」から命名

地名の特徴

「山梨」という県名は全国的に見ても珍しい、果物の名前と同じ漢字を持つ県名として知られている。しかし由来はナシの果物とは直接の関係がなく、古代の地形や開拓の歴史に根ざした地名である。甲府盆地を中心とした盆地地形が発達しており、周囲を南アルプス・八ヶ岳・富士山などの山岳に囲まれた独特の地形を持つ。

地名の変遷

  1. 奈良 甲斐国(かいのくに) — 律令制下の令制国。東山道に属す。古くは「加比(かひ)」とも表記された。
  2. 明治 甲府県(こうふけん) — 1871年(明治4年)の廃藩置県で甲斐国一国が甲府県となった。同年11月に山梨県へ改称。

参考資料・出典

最終更新: 2026-05-01