語源
鳴沢村の「鳴沢」は、鳴沙、つまり「流れの鳴り響く沢」「高く音を立てて流れる渓流」を意味するとされます。富士山から転がり落ちる砂や礫が音を立て、その響きが地名の由来になったという説が有力です。
また、富士山から吹き下ろす季節風「ナライ」が吹き抜ける沢を表すという説や、かつて村内を流れていた川の音にちなむという説も伝えられています。いずれも、富士山麓の自然環境と深く結びついた地名です。
歴史的変遷
| 時代 | 呼称 | 備考 |
|---|---|---|
| 奈良 | 鳴沢 | 『万葉集』に見える古い地名とされる |
| 平安 | 鳴沢 | 『続古今集』にも詠まれたとされる |
| 明治 | 鳴沢村 | 近代の行政村として成立 |
| 昭和 | 鳴沢村 | 現行の村名として継続 |
地名の特徴
鳴沢村の地名は、富士山麓の地形や風、流水音といった自然現象をそのまま表したものと考えられます。山梨県内の富士山周辺には、自然由来の古い地名が多く、鳴沢もその代表例の一つです。
同村には「ジラゴンノ」のような特徴的な字名もあり、富士山麓の開拓史や地形の変化をうかがわせます。