語源
江戸川区の区名は、昭和7年(1932年)に小松川町・瑞江町・小岩町・松江村・葛西村・篠崎村・鹿本村の7町村が合併して成立した際の新命名で、区の東端を流れる江戸川にちなみます。
「江戸川」は、もともと太日河(ふとひがわ)・太井川(おおいがわ)とも呼ばれた川で、江戸への物資輸送路として重要性を増すなかで「江戸に通ずる川」という意味合いから呼ばれるようになったと考えられています。さらに「江戸」自体は、入江の門戸にあたる地形を表す語とされ、区名は河川名を通じて地形由来の性格を持つ地名です。
歴史的変遷
| 時代 | 呼称 | 備考 |
|---|---|---|
| 昭和 | 江戸川区 | 1932年、7町村の合併により成立 |
| 江戸 | 太日河・太井川 | 近世以前の川の呼称 |
| 平安 | 太日河 | 文書上に見える古い名称 |
地名の特徴
江戸川区の区名は、東京23区の中でも河川名をそのまま採った例としてわかりやすいものです。周辺には小松川、葛西、小岩、瑞江、篠崎など、旧町村や古い集落名に由来する地名が多く残っており、区の成立過程と地名の重なりが見て取れます。
また、同じく河川名を由来とする地名は各地にありますが、江戸川区の場合は「江戸」という東京の旧称を含むため、都市史と地形史の両方を感じさせる名称になっています。