語源
海士町の「海士」は、古代の行政区画である「海部郡(あまのこおり)」に由来すると考えられます。『延喜式』や『和名抄』に見える海部郡の名は、この地域が古くから海と深く結びついた土地であったことを示しています。
また、「海士」は海人・海部を連想させる地名で、隠岐の海運や漁労に支えられた暮らしを背景に成立したとみられます。町名の読み「あまちょう」も、この古い呼称を受け継いだものです。
歴史的変遷
| 時代 | 呼称 | 備考 |
|---|---|---|
| 奈良 | 海部郡 | 『和名抄』などに見える古代の郡名。 |
| 平安 | 海部郡 | 『延喜式』に関連記載があり、海と結びつく地域名として定着。 |
| 明治 | 海士町 | 町制施行後の現行自治体名として用いられる。 |
地名の特徴
海士町は隠岐諸島の中でも、古くから海上交通の要衝として知られてきました。地名もまた、島の生活基盤である海と密接に結びついており、同じく「海部」「海士」を含む地名との関連がうかがえます。
周辺には宇受賀命神社や奈伎良比売神社など、古代からの信仰を伝える地名・社名が残っており、地名の成立を考えるうえでも海と神話の結びつきが特徴的です。
特産・名物
海士町を代表する特産品が、ブランド岩牡蠣「いわがき春香」である。人の営みから遠く離れた隠岐の清澄な海で3年以上かけてゆっくり育てられ、厳しい品質規格をクリアしたものだけに与えられるブランド名だ。かつて築地市場で最高値をつけたことでも知られる高品質ブランドで、3月〜7月の旬の時期に出荷される。
「寒シマメ」は冬に水揚げされる肉厚のスルメイカで、噛むほどに甘みが増すことで知られる隠岐の冬の名物だ。また、「隠岐牛」は自然豊かな島で育てられた黒毛和牛で、出荷の9割以上が最高等級のA4・A5を獲得するとされ、「幻の黒毛和牛」とも呼ばれる。平成17年に導入したCAS冷凍技術により、島の海産物を鮮度そのままで全国へ届けることが可能になった。
ふるさと納税の返礼品としては、いわがき春香・隠岐牛・寒シマメ(刺身・肝醤油漬け)などが人気を集めている。