語源
出雲の地名は、古くから「八雲立つ」という神話表現と結びつけて説明されてきました。『古事記』『日本書紀』では、スサノオ命が雲の立ちのぼる様子を見て「八雲立つ 出雲八重垣…」と詠んだことが、地名の由来として語られます。
一方、『出雲国風土記』では、ヤツカミズヌオミヅヌ命が「八雲立つ出雲」と言ったので出雲になったとされ、命名者の説明が異なります。いずれも、雲が立ちのぼる景観と神話を結びつけた由来であり、江戸時代以来の通説としては「雲が立ち上る様子から出る雲=出雲」とする理解が広く受け入れられてきました。
歴史的変遷
| 時代 | 呼称 | 備考 |
|---|---|---|
| 奈良 | 出雲国 | 『出雲国風土記』に見える古い表記。 |
| 奈良 | 出雲評 | 藤原宮出土の木簡に見える表記。 |
| 江戸 | 出雲 | 「八雲立つ」に由来する通説が広まる。 |
| 現代 | 出雲市 | 2005年の合併後の市名として定着。 |
地名の特徴
出雲という地名は、単なる地形描写にとどまらず、神話・古代史・地域アイデンティティが重なって成立している点が特徴です。『出雲国風土記』では国引き神話とも結びつき、出雲の地名は周辺の山や海、平野の景観と深く関わるものとして語られています。
また、出雲市域には『出雲国風土記』ゆかりの地が多く残り、地名そのものが古代の歴史文化を今に伝える地域名として機能しています。
特産・名物
出雲市を代表する名物は「出雲そば」である。そばの実を外皮ごと挽く「引きぐるみ」製法で作られるため、色が濃く風味・栄養価が高いのが特徴で、割子(わりご)に盛って薬味をのせ、だし汁を回しかけて食べる「割子そば」や、湯がきたてをそのまま食べる「釜揚げそば」など独自のスタイルが根付いている。出雲そばは戸隠そば・わんこそばとともに「日本三大そば」のひとつに挙げられることもある。
宍道湖産のヤマトシジミも出雲市の重要な特産品で、旨み成分が豊富な宍道湖のシジミは古くから食卓を支えてきた。日本酒も盛んで、「天穏」(板倉酒造)・「旭日」(旭日酒造)など出雲市内の蔵元が個性ある銘酒を醸している。
ふるさと納税の返礼品としては、出雲そば・冷凍宍道湖産しじみ・のどぐろ開き・干し芋・しまね和牛など多彩な品が揃っており、大社信仰とともに全国から注目を集めている。