語源
浜田という地名は、平安時代中期に中納言藤原常方卿が潮汐の干満を調べ、浜に田を開いたことに始まるという伝承が伝わっています。島根県の資料では、この説が市名の由来として紹介されており、文安元年(1444)に書写が完成した宝福寺所蔵『紙本墨書大般若経』にみえる「濵田村」が、文献上の初見とされています。
地名の構成としては、「浜」と「田」という、海辺の土地利用を示す要素がそのまま結びついた形で、沿岸部の開発と結びついた名称と考えられます。
歴史的変遷
| 時代 | 呼称 | 備考 |
|---|---|---|
| 平安 | 浜田 | 藤原常方卿が浜に田を開いたという伝承 |
| 室町 | 濵田村 | 文安元年(1444)書写の『紙本墨書大般若経』に初見 |
| 昭和 | 浜田市 | 昭和15年に浜田市が成立 |
| 平成 | 浜田市 | 平成17年10月1日に周辺町村と合併し新「浜田市」として発足 |
地名の特徴
浜田市は石見国のほぼ中央に位置し、古くから国府や府中に関わる地域として知られてきました。周辺には上府町・下府町など、石見国府との関係をうかがわせる地名も残っており、古代から中世にかけてこの一帯が地域の中心であったことを示しています。
また、浜田という名は、海岸地形と開発の歴史が結びついた地名として理解しやすく、島根県西部の沿岸地名の特徴をよく表しています。
特産・名物
浜田市の代名詞的な特産品は「どんちっちアジ」である。浜田市沖の豊かな漁場で水揚げされる真鯵のうち、脂肪含有率15%以上のものだけをブランド認定したもので、脂のりの良さが全国的に評価されている。「どんちっち」の名は石見地方の伝統芸能「石見神楽」の賑やかな太鼓・笛のリズムに由来する。
高級魚喉黒(アカムツ)も浜田市の重要な水産資源であり、一夜干しや塩焼きとして珍重される。また、カレイ(笹カレイ・水カレイ)やスルメイカの干物も浜田を代表する海産物として知られる。
ふるさと納税の返礼品としては、どんちっちアジの干物・のどぐろ一夜干し・しまね和牛・西条柿などが人気を集めており、浜田市公式のふるさと納税特設サイトでも多彩な海産物が紹介されている。