語源
桶川市の地名は、古くからの地名であるため由来がはっきりしないものの、主に2つの説が知られています。
1つは「沖側」に由来するという説です。ここでの「オキ」は広々とした田畑を意味し、その方向を表す「沖側」がなまって「おけがわ」になったと考えられています。
もう1つは「起き川」に由来するという説です。桶川は大宮台地の高い場所にあり、芝川や鴨川の水源地でもあることから、「川が起こる場所」という意味で名づけられたとされます。
また、文献上は14世紀の史料に「桶皮郷」と見える例があり、表記は当て字とみられています。
歴史的変遷
| 時代 | 呼称 | 備考 |
|---|---|---|
| 鎌倉 | 桶皮郷 | 1352年の文献に見える表記とされる |
| 江戸 | 桶川宿 | 中山道の宿場町として発展 |
| 昭和 | 桶川町 | 1955年に周辺村と合併 |
| 昭和 | 桶川市 | 1970年に市制施行 |
地名の特徴
桶川市の由来は、川や水源に関わる解釈が中心です。市内には荒川、芝川、鴨川など複数の河川が流れ、地形的にも水との結びつきが強い地域です。
同じく「川」を含む地名でも、単に河川沿いを示すだけでなく、台地上の水源や周辺の景観を表した可能性がある点が特徴です。埼玉県内の地名研究でも、自然地形に由来する地名として紹介されています。
特産・名物
桶川市を代表する特産品は、なんといっても**べに花(紅花)**です。江戸時代後期、桶川は中山道の宿場町として栄えると同時に、べに花の一大集散地としても全国に名を馳せていました。最盛期には全国第2位の生産量を誇り、べに花から抽出した紅はおしろいや口紅など化粧品の原料として江戸や京都へ送り出されていました。現在もその伝統を引き継ぎ、毎年6月には「べに花まつり」が開催されています。
べに花にちなんだ加工品も豊富で、「べに花ジャム」をはじめ、べに花を使った染め物体験や、ドライフラワーを用いたリース作り体験も市内の施設「べに花ふるさと館」で楽しめます。明治後期建築の民家を改修したこの施設では、陶芸・そば打ちなど多彩な体験プログラムも提供されており、べに花を通じた地域文化の継承が行われています。
桶川市のふるさと納税では、べに花染め体験・リース体験の体験チケット、べに花ジャムを含む特産品セットなどが返礼品として用意されており、江戸時代から続くべに花文化を気軽に体感できる機会が提供されています。