語源
「有田(ありた)」という地名は、「田(畑)の有高(ありたか)」すなわち「田畑が豊富にある(有る)土地」を意味する古地名に由来するとされる。肥沃な農地が広がる地域性を示した地名で、町内を流れる「有田川」の川名もこの地名に由来している。
「有(あり)」は「存在する・豊富にある」、「田(た)」は「田畑・農地」を意味しており、農業が盛んな地域の特徴を率直に表した地名である。
歴史的変遷
| 時代 | 呼称 | 備考 |
|---|---|---|
| 江戸時代初期 | 有田 | 泉山で磁器原料(陶石)が発見され磁器生産が始まる |
| 江戸時代 | 有田 | 伊万里港を通じて「伊万里焼」として世界へ輸出 |
| 2006年 | 有田町 | 有田町と西有田町の合併により現在の有田町が発足 |
地名の特徴
有田町は佐賀県西部に位置し、日本初の磁器生産地として知られる「有田焼(伊万里焼)」の産地である。1616年(元和2年)に朝鮮人陶工・李参平が泉山で陶石を発見し、日本で初めて磁器の焼成に成功したことで、有田は日本の磁器発祥の地となった。
「田畑が豊富にある」という意味の地名が、後に磁器の産地として世界的な知名度を持つに至った歴史は、地名の本来の意味を大きく超えた発展の好例といえる。
特産・名物
有田町を代表する特産品は、400年の歴史を持つ磁器「有田焼」である。白磁に青や赤の絵付けを施した精緻な意匠で知られ、国内外に多くのファンを持つ。ふるさと納税では有田焼の食器類が返礼品として人気を集めており、日常使いのカップから工芸品まで幅広い品が揃う。
食では「ありたぶた」「ありたどり」という独自ブランドの畜産物が知られ、棚田で育まれた「棚田米」も特産品のひとつ。有田焼の器でいただく「有田焼カレー」は、28種類のスパイスと佐賀牛を煮込んだご当地グルメで、有田焼という器と佐賀の食材が一体となった土地らしい名物である。