語源
多賀城の地名は、宮城県多賀城市に残る古代の城柵「多賀城」に由来します。多賀城は神亀元年(724年)に築かれたとされ、陸奥国府が置かれた東北の政治・軍事・文化の中心地でした。
「多賀」の意味については、「賀=よろこび」が多い、すなわち繁栄や安寧を願う名だとする説明が紹介されています。律令国家が東北支配の拠点にこの名を与えたことは、支配の象徴であると同時に、地域の平安を祈る意味合いもあったと考えられます。
歴史的変遷
| 時代 | 呼称 | 備考 |
|---|---|---|
| 奈良 | 多賀城 | 陸奥国府が置かれた古代城柵の名 |
| 平安 | 多賀城 | 古代の拠点として継続して認識 |
| 江戸 | 多賀村周辺 | 史料上は「多賀ノ神祠」などの記載が見られる |
| 明治 | 多賀城市 | 近代以降に市制施行、古代地名を継承 |
地名の特徴
多賀城市の地名は、古代東北支配の中心であった多賀城の歴史と強く結びついています。周辺には多賀神社など「多賀」を冠する信仰地もあり、地名と信仰が重なり合っている点が特徴です。
また、同じ宮城県内でも「宮城」という県名の由来には諸説ありますが、多賀城はその有力な関連地としてしばしば取り上げられます。多賀城市の地名は、古代国家の記憶を今に伝える歴史地名といえます。