語源
コトバンク所収の事典は、「町名は阿蘇四社の一つとして知られた甲佐神社にちなむ」と明記しています。神社の名が先にあり、そこから土地の名が生まれた形です。
その神社名の由来も伝えられています。甲佐神社は「もともと鏑崎宮と称したが、神功皇后凱旋ののち、甲冑を納められたので甲佐宮と改めたと言われる」とされます。「甲」は甲冑の甲にあたります。
甲佐神社は肥後国の二宮で、阿蘇神社(阿蘇市)・郡浦神社(宇城市)・健軍神社(熊本市東区)とともに阿蘇四社の一つに数えられ、肥後南部の守護神とされてきました。祭神は八井耳玉命、別名を甲佐明神といいます。
歴史的変遷
| 時代 | 呼称 | 備考 |
|---|---|---|
| 不明 | 鏑崎宮 | 甲佐神社のもとの社名 |
| 不明 | 甲佐宮 | 甲冑を納めたことにより改称したと伝わる |
| 不明 | 甲佐 | 社名にちなむ地名として定着 |
| 昭和 | 甲佐町 | 町制施行後の行政地名 |
地名の特徴
甲佐は、神社の名が土地の名になったタイプの地名です。地名が先にあって神社がその名を冠する例(香取・多賀など)とは向きが逆で、社名の由来がそのまま地名の由来につながっています。
町は熊本市の南東約20キロ、上益城郡に属し、中央を一級河川の緑川が流れています。
特産・名物
甲佐町は熊本県内でも特に農業や畜産業が盛んな地域であり、以下の特産品が知られています。
- 米(甲佐の輝き・こうさんもん):地元農家が生み出すブランド米で、令和7年産の「甲佐の輝き」などが人気です。地元の新鮮な米を精米し、食卓に並ぶお米としてふるさと納税のお礼の品としても広く愛されています。
- 馬肉(阿蘇牧場):甲佐町に所在する阿蘇牧場が提供する馬肉は、特許認定の加工や熟成技術により甘く柔らかい味わいに仕上げられています。馬刺しとして全国から注目を集め、地元の畜産物の代表格です。
- 黒毛和牛ハンバーグ:熊本県産の黒毛和牛100%を使用した手作りハンバーグです。地元畜産物を活用した高品質な肉料理で、家庭でも手軽に楽しめる人気商品として登録されています。