語源
はっきりしているのは、表記が「今張」から「今治」へ変わったということです。今治市公式サイトは次のように記しています。
慶長5年(1600)、藤堂高虎が20万3千石の領主としてこの地に入り、今張を今治と改め今治城と城下町を築いて都市としての原型をつくりました。
それ以前の表記は文献ごとに異なります。正安元年(1299年)の『一遍聖絵』には「今針と云津」、『太平記』には「今張ノ浦」、明応9年(1500年)の『棚守房顕覚書』には「イマハリ」と見えます。
一方、「いまばり」という音がもともと何を意味したのかを説明した資料は確認できていません。 「今張=新しく開いた土地」と読み解く説明を見かけますが、出典を確認できないためここでは書きません。
読み方も長く定まりませんでした。明治までは「いまはり」「いまはる」「いまばる」など複数の読みが併存し、市制施行後に「いまばり」へ統一されています。
歴史的変遷
| 時代 | 呼称 | 備考 |
|---|---|---|
| 鎌倉 | 今針 | 1299年の『一遍聖絵』に「今針と云津」 |
| 南北朝 | 今張 | 『太平記』に「今張ノ浦」 |
| 室町 | イマハリ | 1500年の『棚守房顕覚書』 |
| 安土桃山 | 今治 | 慶長5年(1600年)、藤堂高虎が「今張」を「今治」と改める |
| 平成 | 今治市 | 2005年、越智郡11町村と新設合併 |
地名の特徴
今治は、表記も読みも長く揺れ続けた地名です。「今針」「今張」「今治」と字が変わり、読みも大正期から市制施行後にかけてようやく「いまばり」に落ち着きました。字が音を追いかけて何度も書き換えられたため、字面から語源をたどることはできません。
市域は瀬戸内海航路の要衝にあたり、来島海峡を望む港町・城下町として発展しました。
特産・名物
今治市は、「ものづくりのまち」としての歴史と、瀬戸内海に恵まれた豊かな自然が育んだ特産品が魅力です。
【代表的な特産品】
- 今治タオル: 高品質な素材と伝統的な技術を誇る「今治タオル」は、地元を代表する銘柄です。吸水性に優れ、肌触りの良さから日常使いから贈答品まで幅広く愛用されています。
- 柑橘類(紅まどんな・せとかなど): 温暖な気候に育まれた柑橘類は特に有名で、「宗方印」のブランドから温州みかんや、ゼリーのようなぷるぷる食感が特徴の「紅まどんな」、プレミアムな味わいの「せとか」などが生産されています。
- 海の幸(しらす・牡蠣): 瀬戸内海に面しているため、新鮮な魚介類が豊富です。特に、水揚げされたばかりをすぐに釜揚げにする鮮度抜群の「10ノットしらす」や、来島海峡の激流で育まれた「しまなみオイスター」などの生食用真牡蠣は絶品です。
- クラフトビール: 「今治街中麦酒」など、地元の素材を活かしたクラフトビールの製造も盛んであり、地域文化と結びついた商品が楽しめます。