語源
栄町は、昭和30年(1955年)に安食町と布鎌村の合併によって成立した町名です。町名そのものは、旧来の地名を引き継いだものではなく、「栄える」という意味を持つ縁起のよい新しい自治体名と考えられます。
一方、町内の中心的な地名である安食には、地名由来の伝承が残っています。レファレンス協同データベースによると、『新・利根川図志 下』や『角川日本地名大辞典 千葉県』では、仁平元年(1151年)の度重なる水害で飢えた人々が駒形神社を建てて五穀豊穣を祈願し、翌年に大豊作となって「食に安んずる」ようになったことから安食の地名が生まれた、と紹介されています。
歴史的変遷
| 時代 | 呼称 | 備考 |
|---|---|---|
| 明治 | 境村 | 明治22年、安食村など7村が合併して成立。 |
| 明治 | 安食町 | 明治25年に境村から改称。 |
| 昭和 | 栄町 | 昭和30年12月1日、安食町と布鎌村が合併して成立。 |
地名の特徴
栄町は利根川流域に位置し、古くから河川交通の要衝として発展してきました。町域には龍角寺古墳群や岩屋古墳などの古代遺跡が点在し、地名の背景にも長い歴史がうかがえます。
また、町名の「栄」は、全国の自治体名としては比較的一般的な吉祥語ですが、基礎自治体としての栄町は千葉県のこの町のみです。町内の安食のように、周辺の小地名には水害・豊穣祈願・信仰と結びついた由来が伝わっており、地域の歴史と地名が密接に関わっていることがわかります。