🗾 地名由来辞典

鹿角市 ( かづのし )

秋田県 / 鹿角市 平安時代由来

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米代川と支流の小坂川が盆地北部で交わる形が鹿の角に似ることによるといわれる地名。古くは「上津野」と書いた。

語源

「鹿角(かづの)」の由来について、『日本歴史地名大系』は「米代川とその支流小坂川が南北から流れて盆地北部で交わり、その形が鹿の角に似ていることからきたといわれる」と記す。二本の川が合わさって枝分かれする形を、鹿の角に見立てた名である。

ただし、この地名は最初から「鹿角」と書かれていたわけではない。同書によれば、この地方の記録上の初見は『三代実録』元慶2年(878)7月10日条で、元慶の乱の賊地の一つとして**「上津野」**が挙げられている。「かづの」という音が先にあり、「上津野」も「鹿角」もそれに当てられた表記である。同書は「『鹿角』の文字を用いた時期は不明」としており、いつ表記が入れ替わったのかはわかっていない。

したがって、「鹿の角に似た川筋」という説明は、「鹿角」という表記が定着してから、その字面に沿って語られるようになった可能性もある。「上津野」の字を採れば、「上つ野」=上流の野、といった読み方も成り立つ。

歴史的変遷

時代呼称備考
平安(878)上津野『日本三代実録』元慶2年7月10日条、元慶の乱の賊地の一つとして初見
鎌倉(1318)鹿角郡文保2年の鎌倉幕府下知状に「陸奥国鹿角郡内」とある。郡の成立は平安末期とみられる
昭和47年(1972)鹿角市4月1日、鹿角郡の花輪町・十和田町・尾去沢町・八幡平村が合併して発足

地名の特徴

鹿角市は米代川の上流域、四方を山に囲まれた鹿角盆地を占める。市域の北で小坂川が米代川に合わさり、この合流の形が地名の由来として語られてきた。

地名の由来としては、地形を動物になぞらえた見立てにあたる。全国には牛・馬・亀・鶴など動物の名を借りた地形地名が多いが、それらは字面から由来がわかりやすい反面、後から字に引かれて説明が作られることもある。鹿角の場合、古い表記が「上津野」であったことがはっきりしているため、由来を読むときにはこの点を踏まえておく必要がある。

特産・名物

地名の変遷

  1. 平安 上津野 — 『日本三代実録』元慶2年(878)に見える古い表記

参考資料・出典

最終更新: 2026-09-05