語源
阿久比町(あぐいちょう)の町名の由来は、町の公式資料でも「不明」とされています。
ただし、藤原京から出土した木簡に「知多評 阿具比」とあることから、少なくとも7世紀末にはこの地名が使われていたことがわかります。さらに平城京木簡には「英比(あぐい)郷」と見え、和銅6年(713年)の「二字」「嘉名」の令によって表記が改められたものと考えられています。
また、中世には「阿古居」と書かれた例もあり、古い郷名である英比谷の十数カ村が合併した際に、現在の「阿久比」の字が用いられるようになりました。
地名の読みについては、古くは「アグヒ」だった可能性が指摘されており、のちに「アグイ」と読む形が定着したとみられます。
歴史的変遷
| 時代 | 呼称 | 備考 |
|---|---|---|
| 奈良 | 阿具比 | 藤原京出土木簡に見える最古級の表記 |
| 奈良 | 英比(あぐい)郷 | 平城京木簡に見える表記。二字嘉名令後の改称と考えられる |
| 中世 | 阿古居 | 史料上の異表記 |
| 明治 | 阿久比村 | 英比谷の村々の合併後に町名の基礎となる |
| 昭和 | 阿久比町 | 1953年に町制施行 |
地名の特徴
阿久比の地名は、古代の郷名「英比」とのつながりが強く、知多地方の古い地名の継承例として知られます。
同じく古い表記を持つ地名として、半田市の英比など周辺にも関連地名が残っており、知多半島の歴史を考えるうえで重要な手がかりになっています。
特産・名物
阿久比町は知多半島の温暖な気候を生かした農業が盛んで、アスパラガスが代表的な特産品として知られています。春から初夏にかけて収穫されるアスパラガスは、肉厚でみずみずしく、甘みが強いと評判です。また、知多木綿を使ったトートバッグや白シャツなど、地域の伝統的な織物を活用した製品も特産品として紹介されています。
ふるさと納税の返礼品には、フルーツビネガーや発酵食品を使った調味料、古代米入り甘酒、地元産の野菜セットなど、町内で生産・加工された多彩な食品が用意されています。