🗾 地名由来辞典

都道府県名の由来

茨城県 いばらきけん

奈良時代由来
AI生成

県名は古代の茨城郡(いばらきぐん)に由来する。『常陸国風土記』に記された黒坂命が「茨の城」を設けて賊を討ったという説話が語源とされ、「うばらき」が母音交代により「いばらき」に変化した。

語源

「茨城」の地名の語源は、奈良時代に編纂された**『常陸国風土記』**(713年)に記された説話に由来する。

常陸国茨城郡の山中には「国巣(くず)」と呼ばれる土着民が穴居しており、村を襲っては略奪を繰り返していた。これを討つべく派遣された黒坂命くろさかのみことは、茨(いばら・うばら)を仕掛けた落とし穴を巡らせて国巣を追い込み、あるいは**「茨の城(うばらきのき)」**を造って攻め滅ぼしたという。この「茨の城」が「うばらき」となり、のちに「茨城(いばらき)」の地名になったとされる。

もともとの読みは『常陸国風土記』天保刊本に「うばらき」とルビが振られており、現代の「いばらき」は「う→い」の母音交代によって変化した形である。

「茨(うばら・いばら)」はバラ科の棘のある低木を指す古語であり、植物の特徴が地名に刻まれた例ともいえる。

県名確定の経緯

1871年(明治4年)の廃藩置県で、常陸国の諸藩は茨城県として統合された。当初「水戸県」とする案もあったが、水戸藩が新政府への協力度において評価されなかったため採用されず、代わりに水戸が属する旧郡名「茨城郡」が県名に選ばれた。明治4年11月13日(1871年)の成立である。

歴史的変遷

時代区分・名称備考
律令期常陸国(ひたちのくに)東海道に属し「大国」に格付け
奈良時代「茨城郡」記録(713年)『常陸国風土記』に郡名として初出
江戸時代常陸国 / 水戸藩ほか水戸徳川家(御三家)が支配
1871年(明治4年)茨城県廃藩置県で成立、茨城郡の郡名を採用

地名の特徴

茨城の地名は、植物「茨(うばら)」と軍事施設「城(き)」が組み合わさった珍しい複合語に由来する。全国的には「いばらき」と読むが、同名の地名として大阪府茨木市(いばらきし)があり、こちらは「木(き)」の字を使うため混同されることがある。県民は「いばらき」の正確な表記・発音にこだわりが強く、「いばらぎ」と濁音で読まれることを誤りとして指摘する文化がある。

地名の変遷

  1. 奈良 常陸国 — 律令制下では常陸国(ひたちのくに)として成立。東海道に属し、大国(たいこく)に格付けされた。

参考資料・出典

最終更新: 2026-04-28