語源
「広島」という地名は、戦国時代末期に毛利輝元が太田川河口のデルタ地帯(三角州)に広島城を築城したことに関連して登場した。
地名の語源については諸説ある。『角川日本地名大辞典』は「太田川河口のデルタが島のようになっていた所」と推測する。また平凡社『月刊百科』収録「地名拾遺」では、筥島(現・白島)の南にある、当時のデルタ中で最大の広さをもつ洲に築城されたことから「広い島(洲)」すなわち「広島」と呼ばれるようになったとする説が妥当とされる。いずれも太田川が形成した広大な三角州の地形的特徴を名の由来とする点で共通している。
県名確定の経緯
1871年(明治4年)の廃藩置県で旧広島藩の領地に広島県が設置された。その後の統合・再編を経て現在の広島県域が確定した。県名は県庁所在地である広島市(旧広島城下)の地名をそのまま引き継いでいる。
歴史的変遷
| 時代 | 区分・名称 | 備考 |
|---|---|---|
| 律令期 | 安芸国・備後国 | 令制国として別々に統治 |
| 安土桃山 | 広島城築城(1589年) | 毛利輝元が三角州に築城し城下町形成 |
| 江戸 | 広島藩 | 浅野氏が藩主 |
| 明治4年(1871) | 広島県 | 廃藩置県で設置、現在に至る |
地名の特徴
「広島」は地形(広大なデルタの島状地)を直接表した名称であり、太田川が瀬戸内海に注ぐ三角州という独特の地理的条件が地名に刻まれている。近世に城下町として発展し、近代以降は中国・四国地方の中枢都市として成長した。20世紀には原子爆弾投下という歴史的出来事の地となり、現在は「平和都市」として世界的に知られる。