🗾 地名由来辞典

都道府県名の由来

愛媛県 えひめ

明治時代由来
AI生成

『古事記』の国生み神話で四国(伊予之二名島)の伊予国の魂に与えられた神名『愛比売(えひめ)』に由来し、『うるわしい女神』を意味する。

語源

「えひめ」という地名は、『古事記』上巻のイザナギ・イザナミによる国生みの段にその起源をもつ。国生みによって生まれた「伊予之二名島いよのふたなじま」(四国)は四つの顔をもつとされ、その伊予国に当たる顔の名が「愛比売えひめ」であった(『古事記』原文:「伊豫國謂愛比賣」)。「えひめ」は「うるわしい女神」を意味する神名とされる。

「愛媛」という漢字表記を初めて用いたのは、江戸時代幕末期の今治藩医で国学者の半井梧庵なからいごあんであるとされる。梧庵は伊予一国を扱った地誌『愛媛面影』を編纂し、「えひめ」に「愛媛」の字を充てた。これが公式の漢字表記として定着するきっかけとなった。

県名確定の経緯

1871年(明治4年)の廃藩置県で旧松山藩などの領地が再編され、翌1872年(明治5年)に愛媛県が設置された。県名には古典文学に由来する「愛媛」の字が採用され、四国の他県と同様に廃藩置県で成立した新しい行政区分の名称となった。

歴史的変遷

時代区分・名称備考
古代伊予之二名島(伊予の顔)『古事記』国生み神話での呼称
律令期伊予国令制国として四国西部を統治
江戸松山藩・今治藩等複数藩が分割支配
明治5年(1872)愛媛県廃藩置県で設置、現在に至る

地名の特徴

「愛媛」は都道府県名の中で唯一、『古事記』の神名に直接由来する名称であり、日本神話との深い結びつきを持つ特異な県名である。また「愛媛」という漢字表記は近世に国学者によって創出されたものであり、古代の音「えひめ」と近世の字「愛媛」が組み合わさった歴史的な重層性をもつ。四国の温暖な気候と豊かな柑橘産地として知られる現在の姿と、神話から続く地名の長い歴史が対照をなす。

地名の変遷

  1. 奈良 伊予国 — 令制国。四国の西側を占めた

参考資料・出典

最終更新: 2026-05-01