語源
鴻巣市の「こうのす」という名は、かつてこの地に武蔵国の国府が置かれたことから、「国府の州(こくふのす)」が転じて「こうのす」になったと伝えられています。
その後、コウノトリにまつわる伝説から「鴻巣」の字が当てられるようになったとされます。市公式ホームページでも「諸説あります」と案内されており、単一の由来に確定しているわけではありません。
歴史的変遷
| 時代 | 呼称 | 備考 |
|---|---|---|
| 古墳〜飛鳥 | 国府の州(こくふのす) | 武蔵国の国府に由来するとする説 |
| 江戸 | 鴻巣 | コウノトリ伝説などを背景に字が定着したとされる |
| 現代 | 鴻巣市 | 市制施行後の正式名称 |
地名の特徴
鴻巣市は埼玉県のほぼ中央に位置し、荒川・元荒川・見沼代用水など水に恵まれた地域です。
地名由来も、政治的中心地としての「国府」と、地域の伝承である「コウノトリ」が重なっており、歴史と民俗が結びついた地名といえます。
同様に、古代の行政拠点や伝承を背景に成立した地名は、関東地方の各地にも見られます。
特産・名物
鴻巣市は「ひな人形と花のまち」として全国に知られています。ひな人形の生産は江戸時代初期、京都から移り住んだ仏師が人形づくりを始めたことに由来するとされ、約400年の歴史を誇ります。江戸後期には「関東三大雛市」のひとつに数えられるほど栄え、現在も市内の「人形町」エリアに雛人形・五月人形・羽子板・破魔弓を扱う業者が集まっています。
花き栽培も鴻巣市を代表する産業です。1948年に地域の先駆者がパンジー栽培を導入して以来、荒川流域の肥沃な土地と温暖な気候を活かした花の生産が拡大し、2002年に統合された「鴻巣フラワーセンター」は東日本最大級の花き卸売市場となっています。マリーゴールド・プリムラ・サルビアなどは全国有数の出荷量を誇り、春には彼岸花の群生地も観光客を集めます。
ふるさと納税の返礼品には、鴻巣伝統のひな人形・五月人形のほか、地元の花苗・季節の植物、もち麦「キラリモチ」を使った食品、川幅どら焼きなどの和菓子が並んでいます。「日本一の川幅」を持つまちらしいユニークな名物も見どころです。