語源
長岡の地名の起源は確定していませんが、最も有力とされるのは、信濃川沿いに長く連なる丘陵・微高地を表す「長い岡」に由来するという地形由来説です。このほかにも、鎌倉時代の武将・長岡縫殿介の名にちなむ説、京都の「長岡京」になぞらえた説、「長」と「岡」という縁起のよい漢字を組み合わせた瑞祥地名とする説など、複数の説が伝えられています。
「長岡」の名が文献に初めて現れるのは慶長10年(1605年)ごろとされます。当時この地は「平潟(ひらかた)べり」と呼ばれる湿地帯でしたが、堀直竒がここに新たに城を築いて城下町を整備したことで「長岡」の地名が用いられるようになったと考えられています。
歴史的変遷
| 時代 | 呼称 | 備考 |
|---|---|---|
| 安土桃山 | 平潟 | 長岡城築城以前、この一帯を指した呼称 |
| 江戸(1605年) | 長岡 | 堀直竒による長岡城築城とともに地名が初めて文献に現れる |
| 江戸(1618年〜) | 長岡 | 牧野氏が7万4千石で入封し、譜代大名の城下町として発展。信濃川の水運「長岡船道」で河港としても栄えた |
| 江戸末期(1868年) | 長岡 | 北越戊辰戦争(河井継之助の指揮)により城下の大部分が焼失 |
| 明治39年(1906年) | 長岡市 | 市制施行。東山油田の開発により「製油都市」としても発展 |
| 昭和20年(1945年) | 長岡市 | 太平洋戦争の空襲で市街地の約8割が焼失し、戦後に復興 |
| 昭和57年(1982年) | 長岡市 | テクノポリス指定を受け、電気機械・精密機械の工業集積地として発展 |
地名の特徴
長岡は、全国に多く見られる「岡」を含む地形由来の地名群に連なる一方で、近世の城下町建設と密接に結びついて成立した点が特徴です。地名の起源については地形説のほか人名説・瑞祥地名説など複数の説が並立しており、単一の由来に定めがたい地名でもあります。幕末の北越戊辰戦争や太平洋戦争の空襲で二度にわたり市街地の大半を焼失しながら、そのたびに復興を遂げてきた歴史も、長岡という地名に重ねられてきた土地の記憶といえます。
特産・名物
長岡市は日本酒の蔵元数が新潟県内で最多を誇る銘醸地で、信濃川水系の伏流水を活かした地酒が古くから作られてきました。旧栃尾市域(現・長岡市栃尾地域)の名物「栃尾あぶらげ」は、長さ約22cm・厚さ約3cmのジャンボサイズが特徴で、低温と高温の二度揚げによって外はパリッと中はふっくらとした食感に仕上げます。ほかにも、幅広の麺と布海苔(ふのり)のつなぎが特徴の「へぎそば」、良食味で知られる長岡産コシヒカリなども地域を代表する特産品です。
これらの地酒や栃尾あぶらげ、コシヒカリといった特産品は、長岡市のふるさと納税の返礼品としても選ぶことができます。