語源
「奈良」の地名の由来については諸説あるが、土地を「平す」「均す」という動詞と同源とする説が最も有力とされている。柳田國男の『地名の研究』でも論じられており、緩やかな傾斜の平らな土地を指す言葉が地名として定着したと考えられる。
その他の説として、日本書紀に登場する「那羅山(ならやま)」に由来するという説や、朝鮮語の「나라(ナラ)」(国の意)からの借用語とする説もあるが、後者は現在では広く受け入れられていない。
古代の表記は多彩で、「乃楽」(日本書紀)、「那羅・那良」(古事記・日本書紀)、「平城」(万葉集・続日本紀)、「寧楽」(万葉集)など、いずれも「なら」という音を写したものである。現在の「奈良」という表記は万葉集以降に定着した。
歴史的変遷
| 時代 | 呼称 | 備考 |
|---|---|---|
| 古代 | 那羅・那良・乃楽 | 古事記・日本書紀に記載 |
| 奈良時代 | 平城・寧楽 | 万葉集・続日本紀に記載。「ならのみやこ」と読む |
| 平安時代 | 南都(なんと) | 平城京遷都後、京都(北都)に対して用いた呼称 |
| 以降 | 奈良 | 現在の表記として定着 |
地名の特徴
奈良盆地は三輪山などの山々に囲まれた緩やかな平坦地であり、「平す」という地形描写が地名の由来とされる背景と合致している。710年(和銅3年)に平城京が置かれ、日本の都として栄えた。現在でも「古都奈良」として世界遺産に登録された文化財が多く残る。
特産・名物
奈良市には、伝統工芸から地場食料品まで多様な名物が揃っています。特に「大仏・緑・鹿」を象徴する文化と、その土地の素材を活かした製品が人気です。
奈良晒 奈良を中心として生産される良質な高級麻織物で、手織り機で織った生地を数回晒すことで真白く仕上げたものです。かつては狂言などの舞楽衣装や蚊帳に用いられており、現在では茶巾やテーブルセンターなどにも利用されています。
よもぎ餅 奈良の人気スイーツとして定番の「よもぎ餅」は、もち米と小豆、きな粉、よもぎなどの原材料にもこだわっています。高速餅つきで有名な中谷堂などは海外からも人気を集め、餅本来の柔らかさやコシを生み出すためのつき方にも特徴があります。
古都華いちご・大和牛 奈良県産のブランドいちご「古都華」は、甘さと酸味のバランスが絶妙な希少品種で、平均糖度が 12~13 度と一般的ないちごよりも甘いです。また、鎌倉時代からその名が知られた「大和牛」も柔らかく弾力のある肉質で、オレイン酸を多く含んでおり、地場食料品として愛されています。