語源
「藤里(ふじさと)」は、昭和の合併で作られた合成地名である。1955年(昭和30年)3月31日に藤琴村と粕毛村が合併して藤里村が成立し、その名は**藤琴村の「藤」と、粕毛村にあった景勝地素波里の「里」**を合わせたものである。
合成地名の多くは両旧村名から一字ずつを採るが、藤里の場合、後半は村名からではなく村内の景勝地の名から採られている。「粕毛」の字をそのまま用いず、地域を代表する名所の名を選んだ形である。
なお「素波里」は現在、素波里ダムの名として残り、そのダム湖周辺は素波里園地として整備されている。
歴史的変遷
| 時代 | 呼称 | 備考 |
|---|---|---|
| 明治〜昭和 | 藤琴村・粕毛村 | 米代川の支流藤琴川・粕毛川の流域を占める2村 |
| 昭和30年(1955) | 藤里村 | 3月31日、藤琴村と粕毛村が合併して成立 |
| 昭和38年(1963) | 藤里町 | 11月1日、町制施行 |
地名の特徴
藤里町は白神山地の南麓にあたり、町域は米代川の支流である藤琴川と粕毛川の流域を占める。合併した2村は、それぞれこの2本の川の流域に対応していた。
町名の成り立ちを見ると、「藤」は村名から、「里」は景勝地からという非対称な採り方になっている。対等に一字ずつを持ち寄る合成地名が多いなかで、旧村名ではなく名所の名を採った点がこの町名の特徴である。なお、なぜこの組み合わせが選ばれたのかを説明した公的な資料は確認できていない。
特産・名物
秋田県藤里町は、世界自然遺産に登録されている白神山地の雄大なブナ林の麓に位置し、豊かな自然が育んだ恵みに満ちています。
【農林水産業・食文化】
- こはぜ・ブラックベリーのアイスクリーム: 地元で自家栽培される「こはぜ」や「ブラックベリー」といった白神山地の果実をふんだんに使ったアイスクリームが人気です。これらのフルーツは強い酸味と豊かな香りが特徴で、地元の菓子工房によって手作りされ、さっぱりとした味わいが楽しめます。
- 白神の天然水を使用した商品: 世界遺産白神山地に湧き出る清らかな天然水は、高品質なミネラルウォーターやコーヒー製品の原料として利用されています。この「素晴らしい水」を活かした商品は、地域のブランド力となっています。
- めん羊(サフォーク種): 大野岱放牧場では、藤里町の特産品であるめん羊が飼育されており、広大な自然の中で育まれた畜産物も地域資源の一つです。
【伝統文化・観光】
- 白神のブナ原生林と高山植物: 岳岱自然観察教育林や田苗代湿原など、世界遺産のブナ林を間近で体験できる自然環境自体が最大の魅力です。春から夏にかけてはミズバショウやニッコウキスゲなどの高山植物が咲き誇ります。
- 藤琴豊作踊り: 約400年前に起源を持つ伝統芸能「藤琴豊作踊り」は、白神山地の麓に伝わる文化的な名物です。
これらの地域資源を活かした特産品は、冷凍アイスクリームやミネラルウォーターなど、様々な形で商品化されています。