🗾 地名由来辞典

男鹿市 ( おがし )

秋田県 / 男鹿市 飛鳥時代由来

AI生成

『日本書紀』斉明天皇4年条に見える蝦夷「恩荷(おが)」の名に由来すると伝えられる地名。

語源

「男鹿(おが)」は、古代の蝦夷の名「恩荷(おが)」に由来すると伝えられる。

『日本大百科全書』は「男鹿の名は、『日本書紀』の斉明天皇4年(658)の項に『齶田(あきた)の蝦夷恩荷……』とあり、恩荷が男鹿になったとする説がある」とし、『ブリタニカ国際大百科事典』も「地名は蝦夷名の恩荷(おんが)に由来と伝えられる」と記す。『精選版 日本国語大辞典』も『日本書紀』に「恩荷」と表記されることを挙げている。恩荷は、阿倍比羅夫の遠征に際して朝廷への服属を誓ったと伝えられる人物である。

漢字表記の「男鹿」は、この音に後から当てられたものである。鹿の字が入っているが、動物のシカに由来する名ではない。同様に「男」も男女の別とは関わりがない。

なお、辞典類はいずれも「〜とする説がある」「〜と伝えられる」と留保を付けており、確定した由来ではない。

歴史的変遷

時代呼称備考
飛鳥(658)恩荷『日本書紀』斉明天皇4年条に齶田の蝦夷として見える
中世以降男鹿当て字として定着
昭和29年(1954)男鹿市3月31日、船川港町・五里合村・男鹿中村・戸賀村・脇本村が合併して成立
平成17年(2005)男鹿市3月22日、若美町を合併して改めて発足

地名の特徴

男鹿市は日本海に突き出た男鹿半島の大部分を占める。半島という際立った地形を持つ土地でありながら、地名そのものは地形ではなく人の名に由来すると伝えられている点が特徴である。

「恩荷」は『日本書紀』に一度現れるきりの名で、その人物についてわかることはほとんどない。それでも地名として1300年以上残ってきたとすれば、古代の蝦夷社会の記憶が、音だけになって今日まで伝わっていることになる。なまはげで知られる土地だが、地名の由来はその伝承とは別の系統にある。

特産・名物

参考資料・出典

最終更新: 2026-09-05