🗾 地名由来辞典

阪南市 ( はんなんし )

大阪府 / 阪南市 昭和時代由来

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「阪南」は大阪府南部を指す略称で、昭和47年(1972年)に南海町と東鳥取町が合併して阪南町が発足した際の新町名です。平成3年の市制でそのまま市名になりました。

語源

阪南(はんなん)は、大阪府あるいは大阪市の南部(南大阪)を表す略称です。「阪」は大阪、「南」はその南部を指し、特定の集落名や古い地名を継いだものではありません。

この呼称が自治体名になったのは昭和47年(1972年)10月20日で、泉南郡の南海町と東鳥取町が合併して阪南町が発足した際の新町名として採られました。平成3年(1991年)10月1日には市制を施行し、大阪府で36番目、かつ現在も府内でもっとも新しい市として阪南市となっています。つまり市名は、市域内のどこか特定の場所の名ではなく、府内での位置を示す広域の呼び名です。

なお市域の古称は別にあります。この一帯は古く和泉国日根郡鳥取郷(いずみのくにひねぐんとっとりごう)と呼ばれ、「鳥取」の名は市の東部の町名や、合併前の東鳥取町の名に受け継がれてきました。ただしこれは**「鳥取」という地名の由来**であって、市名「阪南」の由来ではありません。

市域の古称「鳥取」

市の公式解説によると、「鳥取」の地名は930年代に編纂された『倭名類聚抄』に和泉国日根郡の郷名として見えます。さらにさかのぼって『日本書紀』には、白鳥を捕えた功によって鳥取造(とっとりのみやつこ)や鳥取部(ととりべ)が定められたという説話が記されており、この職能集団と結びつけて語られてきました。

昭和47年の合併の際、この「鳥取」ではなく広域呼称の「阪南」が新町名に選ばれたため、古代からの地名は町名・大字名の側に残る形になりました。

歴史的変遷

時代呼称備考
奈良和泉国日根郡鳥取郷市域の古称。『倭名類聚抄』に郷名として見える
平安鳥取荘・筥作荘荘園名として史料に見える
江戸鳥取庄・下ノ庄近世の村落支配のまとまり
昭和阪南町昭和47年(1972年)10月20日、南海町と東鳥取町が合併して発足
平成阪南市平成3年(1991年)10月1日、市制施行

地名の特徴

阪南市は、古代からの地名を市域に持ちながら、自治体名には近代以降の広域呼称を採った例です。府内での位置を示す名であるため、名前だけでは市域の歴史が見えにくい一方、「鳥取」という古代地名は町名として現役で使われ続けています。

大阪湾に面し、大阪市から見て南に位置することが名の前提になっており、同じ発想の呼称は大阪市内の阪南町(阿倍野区)にも見られます。

特産・名物

阪南市は大阪湾岸に面した立地を活かした水産物と農産物の産地です。なかでも泉州水なす(みずなす)は全国に名高い特産品で、アクが少なく生食が可能な甘みの強いなすです。小えびと一緒に炊いた郷土料理「じゃこごうこ」は地域の食文化を伝える一品として受け継がれています。泉たこと泉州玉ねぎも旬の時期には全国からファンが訪れる産品として知られています。

地名の変遷

  1. 昭和 南海町 — 昭和47年に東鳥取町と合併して阪南町となる
  2. 昭和 東鳥取町 — 同じく阪南町を構成した町。町名は古代の鳥取郷にちなむ

参考資料・出典

最終更新: 2026-09-04